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19 June 2014 vol.1413

ロンドン中心部でタクシー運転手がストライキ

ミニキャブ予約の携帯アプリに抗議

ロンドン市内中心部に結集したタクシーの列
ストライキのため、ロンドン市内中心部に結集したタクシーの列。
観光客がタクシー運転手を質問攻めにする場面も見られた

ロンドン市内中心部で11日、「ブラック・キャブ」との愛称で知られるタクシーの運転手たちが、「ミニキャブ」と呼ばれる別形態のタクシーの予約システムや料金メーターに相当する機能を持つ携帯アプリに抗議するため、ストライキを実施した。BBCなどが報じた。

抗議の対象となったのは、米国で開発された携帯アプリ「ウーバー」と、タクシー事業の規制を管轄するロンドン交通局。トラファルガー広場前では、午後2時ごろからブラック・キャブが集結。近隣の道路までが極度の渋滞に陥った。4000人~1万2000人がストライキに参加したと報じられている。

一方のウーバー社は、アプリの一日の登録者数が前週比で850%増を記録したと発表。「ロンドンはウーバーを必要としている」との見解を示した。

ブラック・キャブの運転手たちは、運転許可を得るために「ザ・ナレッジ」と呼ばれる試験を受ける必要がある。この試験では観光名所の暗記や最短ルートを口頭で説明する能力が試され、合格するためには数年の訓練を受けることが求められるため、「ミニキャブ」と呼ばれる形態のタクシー運転手になるよりも難易度が高いとされている。

同日にはパリ、マドリード、ミラノ、ベルリンといった欧州各都市でもタクシーのストライキが実施された。

ブラック・キャブとミニキャブの違い

ブラック・キャブ   ミニキャブ
 
ロンドンの名物となっているタクシー。独特の形状をした黒い車種が大多数を占めるが、外装に広告がデザインされたものもある   「 プライベート・ハイヤー」の一種。様々な車種があるが、フロント・ガラスには公的機関から認可を受けたことを示すシールが貼られている
利用客は路上で走っている 空車を呼び止めて乗車する ことができる   予約を通じてのみ利用可。運転手はいわゆる「流し営業」を行うことができない
車内に料金メーターを取り付けることができる   車内に料金メーターを取り付けることが許されていない
運転手は「ザ・ナレッジ」と呼ばれる試験に合格しなければならない   近年では「ウーバー」と呼ばれる携帯アプリを利用する運転手が急増
一般的にミニキャブに比べて安全性や信頼性が高いとされている   一般的にブラック・キャブに比べて割安だとされている
 

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