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ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Tue, 27 October 2020

マグロがネタから消える?! from France

本誌1076号(12月21日発行) 日本人には馴染みの深いお寿司。長い海外生活で、いかに脂肪分の多い食事に胃が慣れようとも、舌が求める声には勝てない。懐具合がいたむのは承知の上で、お寿司を食べに行って、食後に「あー、やっぱりトロは日本の方がおいいしいよな」なんて、愚痴ってみることがあっても、トロはトロ。

でも、そんな悠長なことを言えるのも今のうちだけかもしれない。先日行われた科学者と環境保護団体で構成される漁業管理機関、大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)の会議で、地中海のクロマグロが近年の乱獲のせいで数が減少していると警鐘が鳴らされた。つまり、将来寿司のネタからマグロが消えてしまうかも知れないのだ。

問題になっているこの地域のマグロの漁獲高を一覧表で見てみると、1位のフランスが20%、2位がスペイン16%、3位がイタリア14%で日本は9%で4位となっている。フランスの漁獲高は年間6000トンに制限されているが、実際はそれを遥かに上回る1万2000トンが捕獲されており、地中海全体では3万2000トン、密漁も含めるとおよそ5万トンの乱獲状態となっている。

大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)がまとめた対策案では、生態系を維持するには年間の漁獲高を1万5000トンに設定する必要があるとした上で、2007年までに現状の3万2000トンを2万9500トン、2010年までに2万5000トンまでに引き下げる方針を打ち出した。さらに、捕穫が許されるマグロの最小体重が10キロだったのを30キロまで引き上げることを決定し、7月1日から12月31日までを禁漁期間に設定するべきとの提案も盛り込まれた。

しかし、仮にこれが実行されたとしても、ICCATが推奨する持続可能な漁獲レベルにはほど遠く、このままでは地中海産クロマグロは資源が枯渇するおそれが出ている。世界自然保護基金(WWF)は乱獲防止に向け、消費国ナンバーワンの日本に対して地中海産マグロの輸入禁止を求める構えだ。

近い将来、トロは思い出の味になってしまうのだろうか…。

「The Guardian」紙 "Prince Charles pledges greener royal lifestyle"他



 
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