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Sun, 17 January 2021
7 January 2021 vol.1570

英、EU完全離脱で半世紀の絆に幕
ジョンソン首相「自由が手中に」

EUとの貿易協定に署名するボリス・ジョンソン首相。写真左はフロスト首席交渉官
EUとの貿易協定に署名するボリス・ジョンソン首相。写真左はフロスト首席交渉官

(ロンドン 1月1日 時事)英国は12月31日午後11時、欧州連合(EU)を完全に離脱した。2020年1月末の離脱から続いた「移行期間」が終了。実質的な残留状態が解消され、名実ともに非加盟国となった。1973年に前身の欧州共同体(EC)に加盟して以来のドイツやフランスとの一体的な関係は48年間で幕を閉じた。EU加盟国の脱退は英国が初めて。

ジョンソン首相は12月31日の新年メッセージで「(EU離脱は)この国にとって驚くべき機会だ。自由が手中にある」と訴えた。完全離脱に合わせ、EUとの自由貿易協定(FTA)が暫定発効。英EU間の活発な交易を踏まえ、これまでの無関税体制が維持された。

しかし、約半世紀かけて社会・経済的に密接に結び付いてきた関係を転換する余波は大きい。EU離脱の背景には、移民対策や漁業権に関する加盟国の主権を制限するEUの仕組みへの反発がある。半面、離脱後の英国の経済成長は残留した場合に比べ落ち込む見込みだ。

EU離脱は16年6月の国民投票で小差で決まった。4年半の混迷を経て外交・内政の一大改革が始まるが、ジョンソン氏が描く楽観的な将来像は具体策を欠いたまま。EUという後ろ盾を失った英国が、国際的な影響力をどこまで保てるかも不透明だ。

EU離脱は「英国の解体」を招く可能性もある? 

(ロンドン 1月2日 時事)英国が欧州連合(EU)を完全に離脱した12月31日午後11時、首都ロンドンの中心部では「ビッグ・ベン」の愛称で親しまれる英議会議事堂の大時計が時の到来を告げた。

英国はEUから脱退し、「離脱か残留か」という議論にはピリオドが打たれた。ただ、国内ではさまざまな思いが今なお交錯している。

「EU離脱」一筋で英独立党(UKIP)や離脱党を率いた異端の政治家ナイジェル・ファラージ氏は感慨無量の様子で祝杯を挙げ、完全離脱は「英国にとって重要な瞬間であり、大きな前進だ」と喜んだ。

一方、離脱を決めた16年の国民投票で「EU残留」票が62%を占めた北部スコットランドでは、スタージョン自治政府首相が「欧州よ、スコットランドはじきに戻ってくる。明かりを消さないで」とツイートした。スタージョン氏率いる地域政党スコットランド民族党(SNP)は、離脱を機に英国から独立し、EUに再加盟することを目指して支持を拡大している。

 
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