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Sun, 22 December 2024

今すぐ英国を撮りに行こう
英国での思い出をより美しく残すための、ちょっとしたコツをご紹介します。

第31回 流れていく「時」を撮る
〜記録写真・定点撮影

満開だった花がいつの間にか散り、そして気が付けば落葉の季節、と自然は毎日少しずつ変化しています。また自然だけではなく、古い建物が静かに佇んでいた土地に近代的なビルが建ち、人の流れが多くなるなど、周りの環境も刻々と変わっています。日々慌ただしく過ごしていると、毎日の微々とした変化を見過ごしてしまいがちですが、カメラはそのときの景色や空気感を一枚の写真の中に閉じ込められる、とても面白くて素敵な機械です。お気に入りの場所や見慣れた日常の風景を、季節毎に写真に記録してみるのも楽しいかもしれませんね。

子供の成長記録を始めとした、同じ被写体に幾度となくカメラを向ける撮影では、後に写真を見たときにその変化に驚かされると同時に、そのときの自分の感じたことまでも思い出されるのではないでしょうか。今回は自分のお気に入りの場所を何度も訪れ、季節や時間で表情の違う景色を撮影したものをご紹介したいと思います。

これに良く似た撮影方法として、全く同じ場所で同じアングル(画面の構成)にて時間を違えて撮影する方法を「定点撮影」と呼び、多くの写真家や映像作家が作品を残していますので、興味のある方はチェックしてみてください。


(写真1)
英国の春を象徴するラッパスイセンの花が咲く頃です。
木々の緑が若々しく、日光をどんどん吸収しているようです


(写真2)
落葉の時期。木の実が落ちた後、葉も徐々に色を変えていき、
落ち葉となります。写真1とは対象的に、物悲しい雰囲気です


(写真3)
霜が降り出す冬の始めの早朝。
霧がかかった非日常的な風景です


(写真4)
雪に覆われた並木道。吹き荒れる雪の中、葉を失った木々が
冬を耐えているようにも見えます


 

前川 紀子: 滋賀県出身、1998年よりフリーランスに。以後フード専門カメラマンとして食の専門誌やレシピ本を中心に仕事をする。2007年に渡英、08年よりロンドン在住。
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