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Mon, 08 March 2021

今すぐ英国を撮りに行こう
英国での思い出をより美しく残すための、ちょっとしたコツをご紹介します。

第48回 「原風景」を撮る
~英国人写真家マイケル・ケンナ氏~

今回は、英国出身の写真家、マイケル・ケンナ氏の2003年に出版された写真集「JAPAN」についてご紹介したいと思います。

1953年、英北西部ランカシャーに生まれ、写真を学んだ後、1980年代より現在に至るまで米国に在住されている風景写真家で、これまでに30冊以上の写真集が出版されています。1987年に開かれた写真展のための初来日がきっかけとなり、2002年まで年数回のペースで来日。日本全国を旅して撮影した、何百本というフィルムの中から選ばれた95枚で、この写真集は構成されています。中身もさることながら、装丁もとても美しい写真集です(写真1)。

その中の数点の写真は琵琶湖で撮影されたものですが(写真2)、まるで白い半紙に墨汁を垂らしたような、余計なものを完全に削ぎ落とした構図が際立ちます。そして、静かに打ち寄せ引き返すさざ波まで、印画紙に焼き付けられているようです。英国で生まれた写真家に、自分の出生した土地、日本の美しさを、再確認させてもらえたような気がしました。

そして、私たち日本人が見て感じる英国も、もしかして英国人が心に持っている「原風景」に通じるのかもしれないと、この写真集を見て感じています。



日本人による装丁デザインとタイトル文字。
黒い外カバーを開くと、鮮やかな赤が目に飛び込んでくる



滋賀県安曇川 / 琵琶湖特有の「魞(えり)漁」の仕掛け
Pier Fragments, Adogawa, Honshu, Japan 2002
© Michael Kenna



福井県塩坂越 / 彼の作品の中では珍しい「動」の写真
Fierce Wind, Shakushi, Honshu, Japan 2002
© Michael Kenna



北海道コタン / 彼は冬の北海道の風景も好んで撮影した
Kussharo Lake Tree, Kotan, Hokkaido, Japan 2002
© Michael Kenna


 
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前川 紀子: 滋賀県出身、1998年よりフリーランスに。以後フード専門カメラマンとして食の専門誌やレシピ本を中心に仕事をする。2007年に渡英、08年よりロンドン在住。
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