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Tue, 10 December 2019

メイド・イン・ブリテン Made in Britain 英国ブランドの物語

#03「美髪は頭皮ケアから」の概念を生んだ
ヘアブラシ

メイソン・ピアソン

メイソン・ピアソン / ハンディ・ブリスル B3
Mason Pearson / Handy Bristle B3

Dark Ruby £110前後
www.masonpearson.com

「猪毛の高級ヘアブラシ」として名高いメイソン・ピアソン。近年女優や企業で働くキャリア組の女性たちの間で再ブームとなり、きらびやかなイメージが世間に広まったが、約130年前に発売された当時もまた、美髪育成を信念に掲げた先進的なアイテムとして英国の女性たちを虜にしていたのだ。

産業革命で工業製品のあり方が大きく変わった19世紀半ば、イングランド北部ブラッドフォードにメイソン・ピアソンという男がいた。ピアソン氏は当時羊毛を糸にする精紡機のデザインをしていたが、その後妻のメアリーと共にロンドンへ拠点を移し、ロンドン東部の「ザ・ブリティッシュ・スティーム・ブラシ・ワークス」で働くことになる。

1885年、ピアソン氏はこれまで培った経験を生かし、自動でヘアブラシの土台に毛束を埋め込む機械を開発。これにより、それまで全て手作業だったヘアブラシの製作時間が大幅に短縮され、この発明は同年に開催された国際発明展覧会で見事銀賞を受賞した。続いてピアソン氏は空気圧を利用したクッション性のあるゴム製のパッドを開発。この植毛部の弾性パッドにより髪をとかすだけで頭皮のマッサージができ、髪の表面だけではなく根元から美しさを作るヘアブラシが誕生した。

このように当時の最先端技術や理念を詰め込んだ画期的なヘアブラシだったが、ピアソン氏のゴールは大量生産ではなく「真に良いものを作ること」。機械化できない繊細な技術が必要とされる箇所は、熟練の職人の手作業に頼っており、現在もピアソン氏の子孫を中心に約60人のスタッフにより心を込めて作り続けられている。発売当初から現在へ引き継がれている伝統とその歴史は、単に「昔ながらの製法」だけでは包含できない魅力がある。

写真のハンディ・タイプはダーク・ルビー、ブルー、アイボリー・ホワイト、ピンクの全4色の展開で、猪毛100%やナイロン毛とのミックスなど、髪質や用途に合わせて選べるようになっている。

18 April 2019 vol.1529

 
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