ロンドンで購入できる王室御用達「ロイヤル・ワラント」
私たちが日ごろ何気なく手に取る商品のパッケージに、英国王室の紋章が表示されていることがある。これは王室に認められた質の高い商品やサービスに与えられるロイヤル・ワラント(Royal Warrant)で、企業や職人たちに作り手として誇りをもたらす実に英国らしいシステムだ。本特集では数ある優れた商品の中から、ロンドンで購入できるものを厳選。自分用に、またプレゼントや日本へ一時帰国する際のお土産の一案として参考にしてもらえたら幸いだ。
(文: 英国ニュースダイジェスト編集部)
参考: www.royalwarrant.org、www.royal.uk ほか
ロイヤル・ワラントとは?
王室に定期的に商品やサービスを提供してきた個人または企業に、表彰の意味合いを込めて授与されるもので、現在は800を超える個人や企業に付与されている。授与は英国君主であるチャールズ国王によって行われる。なお、2022年にエリザベス女王が死去してチャールズ皇太子が即位したことにより、かつて二人の名前で授与されたロイヤル・ワラントはその後2年まで有効となった。24年5月にはチャールズ国王とカミラ王妃による最初の授与があり、145の企業やサービスに付与された。生前エリザベス女王が授与した企業に関しては、現在審査中だという。
ロイヤル・ワラントに選ばれる対象に経営規模の大小は問われず、英国外を拠点とする企業も含まれているが、ロンドンやウィンザー、イングランド東部ノーフォークのサンドリンガム館、スコットランドのエディバラのホリールードハウス宮殿、ハイランドのバルモラル城などの周辺地域に集中しているようだ。
ロイヤル・ワラントの授与は、王室へ無償で商品やサービスを提供することを意味するのではなく、王室はあくまでも「王室御用達」であることを紋章で表示する権利を与えるに過ぎない。王室とロイヤル・ワラントを授与された企業間の取引は有償で行われている。
ロイヤル・ワラントを保持する側のメリットは、仕様の規則を守った上で、製品やパッケージ、広告、建物などに適切な紋章(Royal Arms)を表示できること。会社が事業に関連して王室御用達の紋章を表示する場合、紋章には必ず銘文を添える必要があり、その内容は王室御用達を授与した王室メンバーの詳細、会社名、提供された商品やサービスの性質、企業の本社の住所などで、商品やサービスに関する詳しい内容は記載できない。
イングランド、ウェールズ、北アイルランドで使用される、国王任命によるロイヤル・ワラント
チャールズ国王が皇太子時代に使用していたロイヤル・ワラント
スコットランドでの国王任命によるロイヤル・ワラント
申請できる企業
過去7年のうち5年以上、王室に定期的かつ継続的に製品またはサービスを提供していることが前提。また、適切な環境および持続可能性に関するポリシーと行動計画があることの証明が必要になる。
ロイヤル・ワラントは通常は最長5年間付与され、王室から紋章を使用する権限の証拠として公式表示文書が受領者に送付される。有効期限の1年前になると、王室御用達委員会(the Royal Household Warrants Committee)により最長5年間の更新をするか否かの審査がある。ロイヤル・ワラントを失う例としては、製品またはサービスが製造または入手できなくなった、商品またはサービスが不要になった、注文が減少した、など。なお、授与された人物が死亡した場合は無効となるが、ビジネス形態に大幅な変更がない限りは最長で2年間紋章を使用することが許されている。
また、ロイヤル・ワラントの使用料はかからないが、事務作業を担当するロイヤル・ワラント保持者協会(the Royal Warrant Holders Association)へ加盟するか、別途管理料を支払う必要がある。
食料品店
Partridges
パートリッジス
「食糧庫に良いものを」(Good Things for the Larder)をスローガンに、1972年にリチャード・シェパード卿によって創業、94年にロイヤル・ワラントに認定された家族経営の食料品店。現在は2店舗あり、ロイヤル・ワラント認定の商品を含む特産品や高級ワインなど、世界中で流通する1万以上の商品を取りそろえている。他店では見掛けないような輸入品、カウンター横の葉巻、狭い通路にびっしりと陳列された圧倒的な量の食材など、訪れるだけでも十分に楽しめる場所だ。また、毎週土曜10〜16時には持続可能をテーマにした小規模でローカルな食品が集まるマーケットや、チェルシー・フラワー・ショーにてパンの賞を開催したり、近隣地域の慈善団体を支援したりなど、単なる食料品店としての存在を超えたさまざまな事業に取り組んでいる。
2-5 Duke Of York Square SW3 4LY
17-23 Gloucester Road SW7 4PL
8:00-22:00
(グロスター・ロード店は7:30-22:00)
www.partridges.co.uk
高級デパート
Fortnum & Mason
フォートナム & メイソン
1707年にピカデリーで創業した、日本人にもよく知られているデパート。ロイヤル・ワラントを授与されたのは1910年だが、同社の創業に携わったウィリアム・フォートナムがアン女王の従者であり、その後もフォートナム家の者が王室に仕えたこと、1855年に王室の要請でクリミア戦争にて負傷者の手当てに当たったナイチンゲール宛にビーフ・ティーを送ったこと、当時皇太子だったエドワード7世にコーヒーや紅茶品などを定期的に届けたなど、創業当時から王室とは深い関わりがあった。伝統的な英国の食文化を支えながらも、スコッチ・エッグやスパークリング・ティーなどを開発し、食の固定概念を覆すような革新的な開発も続けている。2024年5月にはチャールズ国王とカミラ王妃から新たなロイヤル・ワラントを授与された。
181 Piccadilly, St. James's W1A 1ER
(ほかロイヤル・エクスチェンジ店、セント・パンクラス店、ヒースロー空港店がある。詳細はウェブサイトを参照)
月〜土 10:00-20:00 日 11:30-18:00(12:00から購入可能)
www.fortnumandmason.com
チョコレート
Charbonnel et Walker
シャルボネル・エ・ウォーカー
英国初となる高品質のチョコレートとトリュフの専門店。当時皇太子だったエドワード7世の勧めで、パリで高級チョコレートを作っていたマダム・シャルボネルがロンドンに移住し、宝石箱や帽子用の箱を製造していたウォーカー夫人と出会う。2人は1875年に美しい箱に入ったチョコレートを売る店として、ボンド・ストリートで同社を創業した。現在チョコレートは英南西部の王室公爵領にあるパウンドベリーの工場で製造。また、マダム・シャルボネルのレシピに基づき、材料にはカカオの含有率が高い最高品質のダーク・クーベルチュールのチョコレートを使用している。ロイヤル・ワラントはエリザベス女王によって1970年に授与。エリザベス女王が好きだったフレーバーは公開されていないが、「フローラルな味」がお気に入りだったのだとか。
One The Royal Arcade 28 Old Bond Street W1S 4BT
(ほかカナリー・ワーフ店、ブロードゲート・サークル店、ハロッズ店、セルフリッジズ店がある。詳細はウェブサイトを参照)
月〜土 10:00-18:30 日 12:00-17:00
https://charbonnel.co.uk
紅茶 / ハーブ・ティー
Twinings
トワイニングス
1706年にトーマス・トワイニングによって創業され、以来高品質の英国産の紅茶とハーブ・ティーを取り扱っている。当時から現在のストランドに店を構えており、ロンドン最古のティー・ショップとして知られる。現在紅茶を扱う多くの企業が存在するが、トワイニングスの特筆すべき点は、「一つのことを極めることで評判を得る」という創業者の哲学が今日まで徹底されていること。社内には上質な茶葉を見極め、その最高のブレンドを提案するティー・テイスターが常駐するほか、一般向けに紅茶の入れ方や歴史を学べるマスター・クラスも提供(有料)。1837年にヴィクトリア女王より最初のロイヤル・ワラントを授与されて以来、王室に供給を続けており、チャールズ国王から最新のロイヤル・ワラントも授与されている。
216 Strand WC2R 1AP
金〜水 11:00-18:00 木 11:30-18:30
https://twinings.co.uk
チョコレート
Prestat
プレスタット
レシピや材料の調達を一貫して行い、自社で製造を手掛ける数少ない英国のショコラティエの一つ。フランスのチョコレート職人、アントワーヌ・デュフールがメイフェアにて1902年に創業した。これまでに4度も買収されており、98年の3度目の買収の時点では、昔の記録がほとんどない状態で、当時のオーナーはかつてプレスタットの元従業員、元オーナーに聞き込みをするなどで歴史を知るほかなかったそう。公式な社歴の調査は現在も進行中のようだ。ちなみに名前の由来はフランス語で「金を貸す」(prêter)に由来し、デュフールの親戚がフランス公認会計士協会の創立メンバーであったことが分かっている。ロイヤル・ワラントは75年、99年にエリザベス女王によって2度授与されている。同女王の母、クイーン・マザーは同社のミント・クリームが大のお気に入りだったそう。
14 Princes Arcade, Piccadilly SW1Y 6DS
10:00-18:00
https://prestat.com
コーヒー
H.R. Higgins (Coffee-man)
H・R・ヒギンズ(コーヒー・マン)
1942年に創業し、メイフェアに小売店とコーヒー・ルーム、英北部ノース・ヨークシャーのウィットビーにコーヒーの焙煎所を持つ家族経営のコーヒー販売店で、高品質なコーヒーや紅茶を提供している。第二次世界大戦中に、ハロルド・リース・ヒギンズが当時16歳だった娘のオードリーと共にコーヒーの卸売業を始め、後に小売業にまで拡大させた。戦後は店の地下室を借りてロースターを置いて豆の焙煎を毎日行い、コーヒーの芳しい香りを周囲に漂わせて道ゆく人の足を止めていたという。その後、60年にタンザニアを旅行したヒギンズは、キリマンジャロ山麓のキボ・チャガ農園で働くコーヒー生産者と出会い、生産者から豆を直接購入する英国初のコーヒー焙煎業者として、現在まで続く深い関係を築いた。79年にロイヤル・ワラントを授与されている。
79 Duke Street W1K 5AS
月〜金 8:00-17:30 土 10:00-18:00
(コーヒー・ルームは月〜金 10:00-17:00 土 10:00-17:30)
www.hrhiggins.co.uk
チーズ
Paxton & Whitfield
パクストン&ホイットフィールド
1742年にチーズの屋台として始まり、97年に正式に創業した英国最古のチーズ店。後に現在店舗があるジャーミン・ストリートに拠点を移し、ハリー・パクストンとチャールズ・ホイットフィールドをパートナーとして迎えた。なぜか当時のオーナー、サム・カラムではなく、この2人の名前が現在店名として残されている。時が経つにつれチーズは工場生産に移行し、先の世界大戦などの影響から食料品店として営業を余儀なくされた時期もあったが、後に各地方のチーズ職人との連携を復活させ、地方でのみ生産のスティルトン・チーズをロンドン市場に紹介するなどチーズ業者として活発に活動。店舗では欧州各地の有名なブランドから、英各地の優れた職人によるチーズ各種を販売している。初めてのロイヤル・ワラントは1850年で、現在は二つのワラントを所持。
93 Jermyn Street SW1Y 6JE
22 Cale Street SW3 3QU
月〜土 10:00-18:30 日 11:00-17:00
(ケール・ストリート店は月〜土 9:00-17:00 日定休)
https://paxtonandwhitfield.co.uk
傘 / レイン・ウエア
Fulton Umbrellas
フルトン・アンブレラズ
コンパクトで持ち運びに便利な折り畳み傘のタイニー1ブラック£24
1956年にロンドンのイースト・エンドにあるホワイトチャペルの小さな工場で、発明家で機械エンジニアのアーノルド・フルトンが傘の設計と製造を開始し、フルトン・アンブレラズとして事業をスタート。フルトンは単に雨をしのぐための道具ではなく、傘のフレーム・デザインを改良、開発することで生産の効率化に努め、結果として品質の向上や合理化された特別な機械や製造プロセスを生んだ。また、ファッション・ショーなど最新のトレンドからインスピレーションを受けたデザインを傘の柄や模様として反映させるなど、形状がほぼ確定している傘に個性や魅力を加えている。エリザベス女王は生前ドーム型の透明な傘「バードケージ・アンブレラ」を服装に合わせて色違いで愛用しており、女王、またクイーン・マザーからロイヤル・ワラントを授与されている。
ジョン・ルイス、セルフリッジズ、傘専門店のJames Smith & Sonsなどで販売されている
www.fultonumbrellas.com
ハンドバッグ / レザー製品
Launer London
ロウナー・ロンドン
王室お墨付きのブランド、Launer London
上品で控えめなデザインで、時代を超えたエレガントさを感じさせるハンドバッグなどを販売する、レザー・バッグや小物のブランド。男性用、女性用のハンドバッグやクラッチ・バッグ、財布など確かな品質のアイテムを世界中の顧客に提供している。一説にはエリザベス女王は200を超える同社の製品を持っていたといわれるほどで、まさに王室お墨付きのブランドだ。旧チェコスロヴァキア出身のサム・ロウナーが1940年代にロンドンのソーホーで作り始めて以来、最高品質のレザーを使用してきた製品は、60年代初頭からエリザベス女王に納品されており、68年にロイヤル・ワラントを授与された。また、92年の女王の誕生日には、これまでの功績と長く続いた関係を讃えるため、女王が同社の工場を訪問したりと深い関係を築いた。
Regent Streetにショー・ルームがあり、訪問には事前予約を。ほか、フォートナム&メイソンやセルフリッジズで取り扱いがある
https://launer.com
香水 / せっけん
Floris London
フローリス・ロンドン
理髪師だったフアン・ファメニアス・フローリスと妻のエリザベスにより、香水、くし、ひげそり用品を販売する店として、1730年に創業。以後9世代にわたり、現在もセント・ジェームズの中心地に店舗を構えて、商品の製造は英国内で行っている。主力製品である香水は、世界中から厳選された最高級のエッセンシャル・オイルとエキスを使用。また、せっけんなどのボディ・ケア商品、グルーミング用品やホーム・フレグランスなど、同社の奥ゆかしく華やかな香りの持つ魅力を存分に生かした製品を販売している。ジョージ4世から1820年にロイヤル・ワラントを授与された際は、香水ではなく、くしの製造メーカーとして認定された。当時の看板商品は、歯ブラシやマウス・ウォッシュとともに、巧みに作られた滑らかなくしで、上流階級の顧客から高く評価されていたという。
89 Jermyn Street SW1Y 6JH
月〜土 9:30-18:30 日 11:00-17:00
www.florislondon.com
レザー製品
Ettinger
エッティンガー
1934年にジェリー・エッティンガーによって創業されて以来、英国で最高級のレザー製品を作り続けているブランド。今日まで家族経営を続けており、現在は長男のロバート・エッティンガーがCEOとして活躍している。英中部バーミンガムのウォルソールに自社工場があり、製品に表れる英国らしい雰囲気と、上品な色使いで、現代に合う新しいクラシックなアイテムを作り続けている。長年にわたり王室メンバーのために皮革製品を提供してきた結果、96年に当時のチャールズ皇太子から、2024年5月にはチャールズ国王としてのロイヤル・ワラントが新たに授与された。王室の依頼でどんなものを作っているかは公表できないそうだが、英国の顔である王室のイメージに合わせ、深い敬意をもって熟練の職人が丁寧に作っていることは確かなようだ。
215 Putney Bridge Road SW15 2NY(ショー・ルーム)
月〜金 8:00-16:00(訪問は事前予約必須)
www.ettinger.co.uk
薬局 / 香水 / グルーミング用品
D. R. Harris
D・R・ハリス
1790年に開業した薬局で、NHSからの処方箋を調剤するかたわら、シェービング・ソープ、クリーム、アフター・シェーブなど、男性用グルーミング製品を専門に、女性向けの商品も販売している。経営者である外科医のヘンリー・ハリス、初期の薬剤師ダニエル・ロテリー(D.R.)により、長い間セント・ジェームズ界隈の貴族や王室にサービスを提供してきた。1938年にはクイーン・マザーがロイヤル・ワラントを授与。2002年には当時のチャールズ皇太子の薬剤師として任命され、12年にはエリザベス女王からロイヤル・ワラントを授与されるなど、王室と非常に近しい関係にあった。新商品を開発しつつ、ピカデリー店ではシャンプー、コンディショナー、シャワー・ジェルなど、昨今の世相を反映したリフィル・サービスも展開している。
29 St. James’s Street SW1A 1HD
52 Piccadilly W1J 0DX
(フォートナム&メイソンやセルフリッジズなどでも取り扱いがある)
月〜金 8:30-18:00 土 9:30-17:00
(ピカデリー店は月〜土 10:00-18:00 日 11:00-17:00)
www.drharris.co.uk
ワイン / スピリッツ
Berry Bros. & Rudd
ベリー・ブラザーズ&ラッド
1698年に創業した、英国最古の家族経営でワインとスピリッツを扱う業者。創業当時からあるジェームズ・ストリートの店舗はそのままに、現在ワインとスピリッツを専門に扱う別々のショップがある。1760年にはジョージ3世に納品した記録が残っており、それ以来王室に良質なワインを提供している。現在は二つのロイヤル・ワラントを保持。25カ国以上から仕入れた4000本のワインを扱い、定番のNo.3ロンドン・ドライ・ジンなど、英国人によく知られたジンを販売している。
63 Pall Mall SW1Y 5HZ(ワイン・ショップ)
1 St James's Street SW1A 1EG(スピリッツ・ショップ)
火〜金 10:00-19:00 土 10:00-18:00
www.bbr.com
ライフ・スタイル
Barbour
バブアー
1894年に創業された、英北部サウスシールズに拠点を置くアウトドア・ライフ・スタイル・ブランドで、1974年、82年、87年にロイヤル・ワラントを授与されている。創業当時は悪天候にも耐えられるアウター・ウエアを作るメーカーだったが、現在は男性、女性、子ども用、ペット用品に至るまで、さまざまな衣類や靴、アクセサリーなどを展開。優れた機能性、品質を維持しつつ、カントリー・ウエアと呼ばれる英国の田舎のスタイルや価値観に沿った衣類作りを続けている。
73-77 Regent Street W1B 4EF
月〜土 10:00-19:30 日 12:00-20:00
(ロンドン各地に支店あり)
www.barbour.com
ブーツ / 靴
John Lobb
ジョン・ロブ
1849年に靴職人ジョン・ロブが創業した家族経営のブーツ・メーカー。昔ながらの伝統的な方法で、オーダー・メイドの靴やブーツ、さまざまな革製品を製作している。王室のほか、ハロルド・マクミラン元首相、米ジャズ歌手のフランク・シナトラへも靴を提供した。63年に当時皇太子だったエドワード7世の乗馬用のブーツを作り、ロイヤル・ワラントを授与された。なお、このときロブはオーストラリアを拠点に活動しており、どのようにエドワード7世の足の寸法を測ったのかは謎らしい。
9 St. James's Street SW1A 1EF
月〜金 9:00-17:30 土 9:00-16:30
www.johnlobb1849.com
帽子
Lock & Co. Hatters
ロック&カンパニー・ハッターズ
1676年にロバート・デイヴィスが創業した、世界最古の帽子店。世界で34番目に古い家族経営のビジネスといわれているほか、コークと呼ばれる山高帽を作った最初の帽子店でもあり、今日の英国紳士の装いを進化させてきた。同社の帽子は、ネルソン提督、チャーチル元首相、喜劇王チャーリー・チャップリンなど、多くの歴史上の重要な人物に愛されていたそう。1956年、93年にロイヤル・ワラントを授与され、現在はチャールズ国王からのロイヤル・ワラントを保持している。
6 St James's Street SW1A 1EF 月〜土 9:30-17:30 www.lockhatters.com
靴
Tricker's
トリッカーズ
英国の最も古い靴メーカーの一つであり、ジョセフ・トリッカーによって1829年に英中部ノーサンプトンにて創業。最高品質のブローグ・シューズとブーツを作ることで知られており、農場などでの労働と都会での使用の両方に適応できる耐久性に優れた靴を世に送り出してきた。1989年以来ロイヤル・ワラントの保持者で、2024年にはチャールズ国王から新しいロイヤル・ワラントを授与された。近年、同社の靴はたびたび模倣されてきたものの、圧倒的な質の高さで他者を全く寄せ付けていない。
67 Jermyn Street, St James' SW1Y 6NY
月〜金 10:00-18:00 土 10:00-17:30
https://trickers.com
シャツ
Turnbull & Asser
ターンブル&アッサー
1885年に創業した紳士用シャツのトップ・メーカーの一つ。同社のシャツは洗練されたデザインと職人技を重んじる顧客のために、英南西部グロスターの工場にて丁寧に作られている。仕立ての優雅さに定評があり、オーダーメイドでシャツを作ることも可能。1980年にロイヤル・ワラントを授与され、戴冠式などの重要な式典や公務などで国王に着用されている。また、007のジェームズ・ボンドなど、アイコニックな人物が着たことでも有名だ。
71-72 Jermyn Street, St James's SW1Y 6PF
(ほかバリー・ストリート店、デイヴィース・ストリート店
がある)
月〜金 9:00-18:00 土 9:30-18:00
https://turnbullandasser.co.uk
お土産にもぴったり スーパーで手軽に買えるロイヤル・ワラント商品
王室御用達と聞くと高級品を想像してしまうが、スーパーマーケットなら手軽に購入できる商品がたくさんある。ここでは一例を紹介しよう。
グレアムズ・レート・ボトルド・ヴィンテージ・ポート
Graham's Late-Bottled Vintage Port
75cl, £18.99
エリザベス女王によってロイヤル・ワラントを授与された、ポルトガルに拠点を置くグレアムズ社のポート・ワイン。花のような香りと熟した果実の風味が評判の1本
キャドバリー・デアリ・ミルク・チョコレート・バー
Cadbury Dairy Milk Chocolate Bar
360g, £5
キャドバリーはもともとココアや飲むチョコレートを販売しており、事業拡大に伴って1831年に誕生したチョコレート。54年にロイヤル・ワラントを授与されている
マルドン・シー・ソルト・フレークス
Maldon Sea Salt Flakes
250g, £2.65
エリザベス女王が英南東部マルドンの塩工場を訪れ、2012年にロイヤル・ワラントが授与された。1882年より生産されており、フレーク状の塩やパッケージの良さでお土産の定番
ベンディックス・ビターミンツ
Bendicks Bittermints
200g, £6
スッと鼻を抜けるミント味が特徴で、食後のチョコレートとして親しまれている。ベンディックスは1930年に創業、55年以上にわたり、ロイヤル・ワラントを保持している
ハインツ・トマト・ケチャップ
Heinz Tomato Ketchup
342g, £2.50
1876年に誕生して以来、英国の家庭に1本は常備されているケチャップ。酸味と甘みが絶妙なバランスで食べやすい。ロイヤル・ワラントは1951年に授与
ウォーカーズ・ショートブレッド・ハイランダーズ
Walker's Shortbread Highlanders
160g, £2.30
2002年にロイヤル・ワラントを授与された、スコットランドにて家族経営を続けるウォーカーズのショートブレッド。甘くホロホロとした食感で一度食べるとクセになる
デルフィス・エコ・ステイン・リムーバー
Delphis Eco Stain Remover
350ml, £4.80
生地を傷めずに除去してくれて非常に優秀なシミ抜き剤。同社は環境に優しいクリーニング製品として、王室のキッチン部門とハウスキーピング部門の両方に供給している
ティップツリー・オールド・タイムズ・オレンジ・マーマレード
Tiptree 'Old Times' Orange Marmalade
340g, £2.80
スコーンと共に小瓶で提供されるときの定番のジャムがティップツリー。1911年にジョージ5世からロイヤル・ワラントを授与された。このマーマレードは甘さが強め
タバスコ・ペッパー・ソース
Tabasco Pepper Sauce
57ml, £2.65
ポピュラーなタバスコも2009年にロイヤル・ワラントを授与されている。ちなみに米国から英国にタバスコが輸入されたのは1874年と意外と昔
上記の商品の購入もロイヤル・ワラントのお店で!
Waitrose & Partners
ウェイトローズ&パートナーズ
www.waitrose.com
1904年に始まった食料品の販売事業で、品質の良い品ぞろえが自慢のスーパーマーケット。後にウェイトローズとして会社を起業した。現在同店では、チャールズ国王が皇太子時代に売上を自身の慈善団体に寄付する「ウェイトローズ・ダッチー・オーガニック」というブランドを販売している。1928年にジョージ5世から、2002年にはエリザベス女王からロイヤル・ワラントを授与され、スーパーマーケットとして唯一の保持者となっている。
John Lewis & Partners
ジョン・ルイス&パートナーズ
www.johnlewis.com
ロンドン中心部のオックスフォード・サーカスなど、ロンドンに数支店あるデパート。1864年にジョン・ルイスが呉服店としてオープンさせ、以後ウェイトローズの買収など、経営形態を変えながら事業を拡大させてきた。2008年にロイヤル・ワラントを授与。オックスフォード・サーカス店は旗艦店として、ファッションから家具、最新のテクノロジー商品まで、35万点を超える商品をそろえているほか、カフェやティー・ルームも併設。