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Sun, 22 December 2024

内務省は先月23日、私立学校が海外からの留学生を受け入れる際に必要な、スポンサーシップに対する査察の強化と見直しを盛り込んだ方針を発表しました。現在、海外からの留学生を受け入れるすべての学校は、政府が認定した「信頼度の高いスポンサー(Highly Trusted Sponsor)」であることが要求されていますが、今回の発表では、語学学校などの私立の学術機関は、きちんとした学校運営がなされているかを4年に1回、公的機関から査察(Full Assessment)を受けることを義務付けられるなど、今まで以上に厳しい内容となっています。これは、学生ビザで入国してから英国で違法に就労しようとする人々の受け皿として存在する学校を取り締まり、英国中に数多くある私立学校の質を向上させるための措置とみて良いでしょう。これからスポンサーシップ取得を考えている学校は、取得の条件としてまず査察をクリアしなければならず、また、既にスポンサーシップを取得している私立学校も、同様に査察を受ける必要があります。以下にこの査察に関する重要点をあげます。

● 4年に1回のフル・アセスメントは必須となります。

● 既にスポンサーシップを取得している私立学校は、査察に合格した場合でも翌年には「ヘルス・チェック」と称する簡易アセスメントを受けることが義務付けられており、運営状態などをチェックされます。

● ヘルス・チェックで最優良の結果を出した学校は、翌年のチェックはなし。それ以外の結果を出した学校、または運営などに大幅な変更があった学校は、フル・アセスメントまで毎年ヘルス・チェックが繰り返されます。

もしもヘルス・チェックで不良の認定を受けた場合、学校側が学生に発行する入学許可証(Confirmation of Acceptance for Studies, CAS)の割り当てが内務省から一時凍結され、学校側は海外からの学生を迎えられなくなります。その場合、学校側は、認定後30日以内に改善のための実行計画書を提出しなければならず、これを怠った場合はスポンサーシップを剥奪されてしまいます。また、スポンサーシップを再申請するには認定後3カ月が経過していなければならないなど、学校側にとって大変厳しい方針となっています。

在学中の学校が監査基準を満たさず不良の認定を受けてしまった場合、学生はその時点で在籍しているコースを続けることは可能です。ただし、学校側はCASを発行することができないため、ビザの更新や延長を同校で行うことができなくなります。こうした場合には、速やかに専門家に相談することが得策です。基本的に学生の「学ぶ権利」は守られていますが、学生側にとっては予測不可能な事態に、慣れない自己処理をして進級に差し支えては大変です。

自分の落ち度でもないのに学生としての立場を危うくしないように、専門家のアドバイスを受けながらビザの更新を進めていきましょう。このような点からも、最初の学校選びは慎重にし、評判や経歴などを良く調べるなど、準備初期の段階での情報収集は大切だと思われます。

ここ数年、移民関連法は改正を繰り返しています。英国国境局によって現在も大小の様々な変更がなされており、欧州経済領域(EEA)以外の国籍を持つ人にとっては厳しい時期であるといえるでしょう。確実なビザ取得、そして英国滞在のためにも、手続きは専門家と二人三脚で、取得のタイミングなどを熟慮しつつ、計画を立てて着実に進めていきましょう。

 

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