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Tue, 19 November 2024
イギリス・ロンドンのイベント紹介

英国で最大のインディペンデント系映画祭 Raindance Film Festival 2018 26 September - 7 October 2018

エッジの効いた作品を一度に鑑賞できる映画祭。注目を浴びている日本作品に加え、「松千代一代記」の西川顕監督のインタビューを合わせてご紹介。
http://www.raindance.org/festival/

会場: Vue Piccadilly
住所:19 Regent Street St. James's, London SW1Y 4LR 
チケット: £13、平日マチネ£9

長編

現代に生きる若者たちの愛を描く
Love at Least
生きてるだけで、愛。

生きてるだけで、愛。
(Japan 2018 / 109分) 
監督: 関根光才
趣里、菅田将暉、仲里依紗ほか

睡眠障害とうつ病を抱える引きこもりがちの若い女性は、仕事で忙しい彼氏と都心で同棲していた。そこへ、彼氏の元カノが突如現れる。監督はカンヌ国際広告祭でグランプリを受賞した映像作家の関根光才。

10月2日(火)20:30 *Q&Aあり
10月5日(金)13:00

長編

孤独と叶わない愛の葛藤
A Crimson Star
真っ赤な星

真っ赤な星
(Japan 2018 / 101分) 
監督: 井樫彩
小松未来、桜井ユキ、毎熊克哉ほか

かつて病院で出会った少女と看護師の女性。2人が再会したとき、看護師は売春で生計を立てていた。孤独な2人はそばにいるのに心の距離は縮まらない。そんな切ない思いを表現したのは、22歳の気鋭、井樫彩監督。

9月27日(木)17:30 *Q&Aあり
9月29日(土)12:30

長編

傷つきながらも本当の自分を模索する
Bad Poetry Tokyo
東京不穏詩

東京不穏詩
(Japan 2017 / 116分)
監督: Anshul Chauhan
飯島珠奈、望月オーソン、川口高志ほか

東京でホステスとして働く女性は、恋人から裏切られ、しばらく離れていた実家に帰省する。女性の過去のトラウマや抑えきれない激情を、日本在住のインド人、アンシュル・チョウハン監督が鮮明に映し出す。

10月4日(木)17:45 *Q&Aあり
10月6日(土)15:30

長編

未練タラタラの幽霊が織り成す物語
Room Laundering
ルームロンダリング

ルームロンダリング
(Japan 2018 / 109分) 
監督: 片桐健滋
池田エライザ、オダギリジョー、渋川清彦ほか

ワケあり物件に一定期間住み、クリーンな部屋にする「ルームロンダー」の少女。幽霊が見える少女は、部屋で亡くなった元住人に会ってしまい……。片桐健滋監督が死というテーマを軽快なコメディーに落とし込んだ。

9月27日(木)17:45
9月28日(金)12:45

短編

男女3人の不思議な世界
A Song Downwind and Rainbow Upstream
風下の歌、川上の虹

風下の歌、川上の虹
(Japan 2017 / 20分)
監督: 伊東知剛
望月美里、斎木ひかる、森一生

ある晩に再会した姉妹と男1人。姉は期待し過ぎることを恐れ、妹は奇跡的な結びつきが可能であると信じ、男は何も考えず自分本位に誰かを傷つける。伊東監督の独特な世界感で描かれる3人の男女の奇妙な物語。

9月29日(土)15:30
10月6日(土)12:30

短編

人間の多様性と共通点を見出す
Fullmoon

Fullmoon
(Japan-USA 2018 / 9分)
監督: ショウダユキヒロ
Pete Teo, Chye Chye Keong, E.Ramana Mohan

世界各国の異なるバックグラウンドを持つキャラクターを通し、個々の存在は異なるようで実は一つに繋がっていることを表現。監督は数々のMVや体験アート・フィルム「KAMUY」を手掛けたショウダユキヒロ。

9月29日(土)17:45 *Q&Aあり
9月30日(日)12:45

短編

自撮り用の小道具に着目
Selfie Stick
自撮り棒

自撮り棒
(Japan 2018 / 6分)
監督: Rory O'Donnell
平岡亜紀、山中アラタほか

同映画祭でスタッフとして働き、昨年より日本在住となった、元俳優で映画監督兼脚本家の英国人ロリー・オドネルの作品。ある女性が、セルフィー・スティックで撮影すると毎回同じ男性が写りこんでいることに気付く。

9月29日(土)21:00
10月2日(火)13:15

ドキュメンタリー

神秘に包まれた芸者の姿に迫る
Matsuchiyo – Life of a Geisha
松千代 - ライフ・オブ・ア・ゲイシャ(松千代一代記)

自撮り棒
(Japan 2018 / 69分) 
監督: 西川顕
松千代、西川顕

英国在住歴のある西川顕監督が、母である熱海の芸者、松千代の生き様をドキュメンタリー形式で撮影し、編集、また音楽もすべて担当した。本物の芸者とは一体何なのか、人生と魂を芸に捧げた「究極の女性」に迫る。

10月3日(水)15:00
10月5日(金)17:30 *Q&Aあり

「松千代一代記」 西川顕監督インタビュー

西川顕監督Ken Nishikawa 1967年12月3日生まれ。静岡県出身。17歳で渡英し、一度帰国後26歳のときに再渡英。BBC放送で働いたのち、拠点を東京に移す。現在は映像作家やDJとして活躍。

花柳界でしなやかに生きる
1人の女性を見てほしい

お母様を撮影されようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

7年前、日本でテレビのディレクターの仕事をしていました。そのころ、「今日自分が死んで、今の番組が遺作になったら……」とふと思った瞬間がありました。そして、自分が本当に作りたいものを作らなくてはこの先後悔するのでは、と考えていた矢先、東日本大震災が発生したのです。あの震災で、僕は改めて人生の儚さを悟り、仕事に対し何の不満もありませんでしたが、制作会社を辞め、映画を撮ることにしました。芸者である母の生き様が多くの方々と共有する価値のあるテーマだと思い、予算もないまま制作を始めました。

日本人を含むロンドンの観客に、どのように作品を観てほしいですか

日本の伝統文化について実はよく分かっていない日本人や日本人以外の方々にも、花柳界に身を置く女性の人生がどの様なものかが、ある程度分かる様に作ったつもりです。近年、#MeToo運動のようなフェミニズムの大きな動きは、とてもポジティブなことだと感じています。花柳界というのはある意味そういった価値観とは真逆の世界ですね。ただ、この世界にもしなやかに強く生き、もう一度人生をやり直せるとしても同じ様に生きたい、と言い切る女性がいることを知るのは、重要だと考えています。

 

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