27 April 2006 vol.1042
「Ladies who lunch」という言葉がある。昼に外でランチをとりながら友人と歓談にふける有閑マダムを指すが、このカフェ・レストランの客層はそんな流行に敏感なエレガントな女性たちが中心。それもそのはず、この店のウィンドウに並べられたケーキの誘惑に打ち勝てる女性はそうそういないはずだから。
ケーキに誘われ店内に入ると、ベーカリー・カウンターがお出迎え。
フランス各地のパンが何種類も並ぶが、どれもフランスから輸入した材料を用いて店内で焼きあげたもの。フランス・パンの代名詞バゲットを例に挙げると、外はパリッと中はモチモチとしていて、これぞ求めていたパンに出会えたという感じ。ローカル客が朝からパンを求めて並ぶというのも納得だ。
自然光がたくさん入る明るい店内は、お洒落でありながらもどことなくカントリー風。カフェとしての印象が強い店だけれど、朝食(14:00まで)やディナー・メニュー(12:00から)も充実している。
特に豊富なサラダ・メニューは大きさを選べ、しかも1日中食べられるのがうれしい。ビネガーで味付けされた「ツナ・タルタル(£12.50)」は、刺身をしょうゆで食べ慣れた日本人にはちょっと不思議な感覚だけれど、こういう食べ方もあるのかという新発見をした気分にさせてくれる。また、クリーミーなリゾットの周りにホタテ貝を散りばめた「スカロップ(£18.50)」も美味。ホタテにほんの少しだけかけられたトマト・ソースの酸味が見事にマッチしている。もちろんどの品も「さすがフレンチ」と唸らされる小粋なプレゼンテーションで登場するので、食の芸術もお楽しみあれ。
これからの季節、外のテラス席で柔らかな日を浴びながら食事を楽しんでみては?
1) 「焼きたてのパンと自家製ジャムがオススメ」というフレンドリーなウエイター
2)一見サラダのようだけれど、この下にはツナ・タルタルが
3)フレンチ・カントリー調の家具が素敵な店内
4)リゾットの周りにホタテがお行儀良く並んだ「スカロップ」(手前)とカラリとフライされた「モンクフィッシュ」(奥)
5) 金箔の乗ったチョコレート・ケーキは、ほろ苦く甘過ぎない大人の味
店名 | Aubaine | |
住所 | 262 Brompton Road London SW3 2AS www.aubaine.co.uk |
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TEL | 020 7052 0100 | |
Opening Hours 月~土 8:00-23:00, 日 9:00-22:00 Budget(1人あたり) Lunch £20~ Dinner £38~ |
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