安倍首相の実像と近隣諸国との緊張関係
Mr Abe brings hope
安倍首相は希望を与えている
BBC Online News 4月23日
安倍首相は、一般の人々のことを気にかけながら非友好的な近隣諸国には立ち向かうという、日本の指導者ではあまり例がない人物として自身を提示してきた。経済の停滞や弱腰の首相ばかりが続いたことに不満を抱く多くの日本人に、首相は希望を与えているのである。影響力を持つ何人かの保守派に比べると慎重な姿勢を保つ一面がある一方で、彼の発言は過去への郷愁を喚起するように練られている。西洋の自由主義や個人主義に侵されていない純粋な日本という架空のイメージである「美しい国」への言及などがその一例だ。
Mr Abe is a pragmatic internationalist
安倍首相は実務的な国際主義者
「エコノミスト」紙 4月26日
理論的には、日本と韓国の間には多くの共通点がある。両国とも豊かな民主主義国家であり、困難な状況に置かれた地域における米国の同盟国である。しかしながら、安倍首相の靖国神社参拝や彼の政治的信念、そして極端に国家主義的な韓国の報道機関などが、親交関係の確立を妨げる要因になっている。だが首相は、個人的な信条を追求することが必ずしも日本の国益に沿うわけではないことを理解する実用的な国際主義者だ。首相が私的な感情よりも公的な立場を優先し続ける限りは、緊張緩和は進むかもしれない。
ほかにもこんな日本報道が…
不倫サイト運営者が見た日本
「デーリー・テレグラフ」紙 4月12日
カナダ発の不倫サイト「アシュレイ・マディソン」のCEOが、急激に会員数を拡大させている日本市場について「この地域はセックスと結婚を分けることにおいては完璧」と述べた発言を紹介する。
キャス・キッドソンを買収?
「サンデー・タイムズ」紙 4月13日
カジュアル衣料品店のユニクロを傘下に持つファーストリテイリング社が、英人気ブランド「キャス・キッドソン」の買収に向けての交渉を進めていると伝える。
復興にジミー・チュウが貢献
「ガーディアン」誌 4月18日
故ダイアナ元妃も愛用した靴ブランドのデザイナーであるジミー・チュウ氏が、震災からの復興に向けて福島の素材や技術を使った靴を製作したと報じる。
矛盾をはらむ「すしサミット」
「フィナンシャル・タイムズ」誌 4月24日
高級すし店で食事をしたため「すしサミット」と名付けられた日米首脳会談について解説。安倍首相が米国に対し、安全保障の再確認と日本の独立を強めるための許可を得ることを同時に進めたという意味で会談内容は矛盾をはらんでいると述べる。
日本食は「ウルトラ・ヘルシー」
「タイムズ」紙 4月25日
緑茶や生魚を始めとする日本食メニューを「ウルトラ・ヘルシー」であると紹介。また箸の使用が食事のスピードを遅らせる効果があるために日本人は大食いしにくいということも示唆した。一方、日本人男性の平均寿命は日本人女性ほど長くない傾向にあるが、「伝説的なまでの酒好きぶりと長時間勤務」を鑑みれば、男性も日本食の恩恵に授かっている可能性があると述べている。