Trainspotting(1996 / 英)
トレインスポッティング
アーヴィン・ウェルシュの同名小説を基にした青春映画。ドラッグに溺れ、人生に迷う若者たちの姿を、独特の映像スタイルで生々しく描く。
監督 | Danny Boyle |
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出演 | Ewan McGregor, Robert Carlyle, Kelly Macdonald ほか |
ロケ地 | Corrour Station, West Highland Line, Scotland |
アクセス | London・Euston駅からCaledonian Sleeper Trainsで約12時間 |
- 「未来を選べ……」のセリフで始まる本作は「スラムドッグ$ミリオネア」で 第81回アカデミー賞で計8部門の受賞を果たしたダニー・ボイル監督の出世作でござい。
- はい、早速ですがその冒頭のシーンは、スコットランドはエディンバラのPrinces Streetで撮影されていますね。窃盗を働いた主人公のレントンが仲間のスパッドとともに、Carlton Street Bridgeで車にぶつかるまで通りを走り抜けるわけです。
- 出世作といえば、この映画でレントンを演じたユアン・マクレガーと、キレまくり男のベグビーに扮したロバート・カーライルもこれで一躍、知名度をアップさせて人気俳優の仲間入りをしましたよね。
- 僕は高校生の時、当時付き合っていた彼女とこの映画を観に行ったんですが、彼女がユアンに夢中になって参りました。
- あ、俺も……。これ観た後、金髪の坊主にしちゃったもん、頭。
- ええーーっ!!
- まあ若気、もとい中年の至りってことで。ところで本作は、若い時っていうか、こう、人生を模索してる時に観るのと、ちょっと歳食って安定してから観るのとでは、印象がだいぶ違うんじゃないかね。
- はい、そう思います。高校生の時は音楽やファッション、切れ味の良さなどから単純に「カッコいいー」って思ってましたけど、今観ると、シャレにならないぐらい悲惨なシーンに目がいって仕方ない(笑)。
- 僕は初めて観た時、既に社会人やってましたけど、日本で観たせいもあってちょっと感覚的に入り込めない部分がありましたね。でも英国に来てから再び観たら、いろんな意味でリアル度が増しました。若者のドラッグへの関わり方とか、「やったもん勝ち」的な生き方とか。もちろん強烈なスコティッシュ訛りも(笑)。
- さて、レントンとシック・ボーイが公園で犬のお尻を撃つ場面から、ロケ地はグラスゴーへと移るわけだが……。
- その公園は市内中心地の南約10キロに位置するRouken Glen Parkですね。
- その後、レントンがスパッドとミルクシェイクをシェアするカフェは、Maryhill Road の570番地にある「Café D'Jaconelli」、そしてベグビーが2階からビール・グラスを無造作に放り投げ、階下で飲んでいた女性を血まみれにするパブは、Queen Margaret Driveの182番地にある「Crosslands」です。
- トミーがみんなをけしかけて原野に赴くシーンが妙に印象に残ってるんだが。
- あれは国定遺産にもなっている、ハイランドのRannoch Moorです。みんなで駅に佇むシーンは、West Highland LineのCorrour駅で撮影されていますね。
- さらに物語はロンドンへと舞台を移します。レントンの住まいはウエスト・ケンジントン駅前、Talgarth RoadとNorth End Roadのコーナーに位置するフラットです。
- いいとこに住んでるな……不動産屋だからアリか。ところで、4人がビートルズのアビイ・ロード歩きをして、ドラッグの取引を行うホテルへと向かうシーンも気になるね。
- あれはベイズウォーター地区ですね。Smallbrook Mewsから出てきてCraven Roadを渡り、向かいのRoyal Eagle Hotel へと歩を進めています。でも客室での取引および宿泊のシーンは、実はグラスゴーのBuchanan StreetにあるGeorge Hotelで撮影されてるんだそうですよ。
「鉄道オタク」を意味するこのタイトル、原作者アーヴィン・ウェルシュはヘロイン中毒者を表す隠語として使ってるらしい。ちなみにウェルシュ本人もドラッグの売人マイキー役で出演してるぞ。それとスパッド役のユアン・ブレムナーだけど、舞台版でなんとレントン役を演じているんだよ。最後に、リアルに想像すると吐き気を催す、便器の中に潜り込んでいくシーン、あれは米作家トマス・ピンチョンの難解長編小説「重力の虹」に出てくる描写が原案らしいぞ。
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