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ニュースダイジェストのグリーティング・カード
Wed, 21 October 2020

青年(偽)貴族Dの華麗な生活 from Germany

ドイツ人は高級車に弱い? その名も「ベーレブルク伯爵ヨルク・ア レクサンダー・セイン=ヴィットゲン シュタイン」。でたらめに作り上げた貴族名で、 ドイツ国内でも有数のデュッセルドルフの上流階級に仲間入りし、クレジットカードや盗んだ 金で贅沢三昧の生活をして10万ユーロ(約 1480万円)の詐欺罪に問われている21歳の青年ヨルク・Dの公判が先頃始まった。夢のような嘘の世界と、貴族の名前一つで慎重なドイツ 人がころっと騙された実態は、まるで「現代の メルヘン」のようだ。
ヨルク・Dがデュッセルドルフに現れたのは、 昨年8月。高級車で銀行に到着したDは、白い スーツにオーダーメイドの靴を着用し、上品な 香水の匂いを漂わせ運転手から「殿下」と呼ばれていた。慎重さにかけては一番のはずの銀行 だが、その雰囲気は完璧だったようで、まじめ な行員が「貴族様のご機嫌を損ねてはまずい」 と普通ならクレジットカード取得に絶対必要な証明書類を要求するのをためらっているのを見 た時、Dは「いける!」と直感、一気に「貴族劇 場」が開幕したと証言している。
高級車は、購入を前提に試運転と称して借り 出したもの。さらにDはクレジット・カード で高級服や家具を買い、宝石店では貴族の紋章 入りリングを作らせる念の入れようだった。その甲斐あってか2カ月後には上流階級の仲間入 りを果たし、自ら5ツ星ホテルでパーティーを開 くなど社交界の中心人物に。貴族と知己になり たい金持ちは後を絶たない一方、一緒にショッピングをした際に財布を盗まれても、万が一に も「貴族」を疑う人はなかったという。
400件余りの詐欺に問われているDだが、騙 されていたことが公になるのを嫌うお偉方もい る上、少年刑法が適用される見込みで、近く下 される判決では罪状に比べて軽い実刑4年程度で済むものと見られている。子どもの頃から、 他人を演じる癖があったというD。アビトゥア (大学入学資格試験)を断念し、職業教育も受 けていないが、貴族で通せる端正な顔立ちと抜群の演技力で、将来は役者の道を歩むというの はどうだろう。

7月29日付「Die Welt」紙“Falscher Fuerst sieht sich vor Gericht als Problemkind”ほか



 
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