サリーのウェイ川
River Wey and Godalming Navigations and
Dapdune Wharf
~英国のカナル文化に触れる~
英国にいる間に、ナローボートでカナル (運河)の旅を体験してみたい、そう思っている方は意外と多いと思います。ナローボートは、英国ならではのカントリーサイ ドの楽しみ方の一つ。とはいえ、いきなりボートを借りて旅に出るには勇気がいるものです。そんな時にはここ、英南部サリー州のウェイ川にあるナショナル・トラスト へ。本格的に体験する前に、カナル文化に触れることができる絶好の場所です。
プロパティの正式名称は「ウェイ川およびゴダルミング水路とダプデュン波止場」。サリーの中心地、ギルフォード近くを流れる32キロほどの水路とその周辺地域です。
1653年に開通したウェイ川の水路は、英国初の航海可能な川として認定された水路の一つです。それからおよそ100年後の1764年にはゴダルミングの水路が開通し、現在の水路の原形となりました。
元々、ウェイの水路はテムズ川を経由する、材木や石炭、とうもろこしや小麦など重量のある商品の輸送ルートとして利用されていました。産業革命を経て、鉄道の到来とともに各地の運河は衰退していきましたが、この水路は個人オーナーの元で売買が繰り返され、生き延びることができました。最後の所有者、スティーブンズ社によってナショナル・トラストへ寄贈されたのは1964年のことです。
現在、ダプデュン波止場の周辺には、馬小屋や鍛冶屋、開通当時のバージ艀(はしけ)やバージ小屋が再現されています。展示室では、200年以上も前から続く水路の歴史や当時のカナル生活を知ることもできます。水路の周辺は美しい自然美にあふれ、まさに「サリーの秘密の水路」として、景観美ともども市民に愛されています。もちろん、ナローボートの乗船体験も可能です。
ロンドンにも近いウェイ川周辺。ランチボックス片手に散策されてはいかがでしょうか?
(文責・小野まり)
Address | Navigations Office and Dapdune Wharf, Wharf Road, Guildford, Surrey GU1 4RR |
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Tel | 01483 561389 |
Access | 車で/LondonからM25の第10出口からA3を南下、Guildfordへ。A322をWoodbridge RdからDapdune Wharf方面へ。 電車で/Addlestone、Byfleet & New Haw、Guildford、Farncombe & Godalmingなどの駅から徒歩圏内。 |
Open hour | 11月2日迄の火・水曜日を除く毎日11:00~17:00。 |
Web | www.nationaltrust.org.uk |
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