ニュースダイジェストの制作業務
Mon, 15 December 2025

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ミリバンド労働党党首への内部批判

The Times
「タイムズ」紙 11月7日

周辺に良き人材を配置せよ

総選挙まであと6カ月と差し迫り、代役が見つかる気配もない今、労働党は現在の党首がベストの状態となるよう皆で協力し合わなければならない。つまり、彼の周辺に良き人材をそろえる必要がある。そして経済と公共支出に関する政策を見直し、医療や教育の分野における公共サービスの改革案を打ち出すべきだ。ミリバンド党首は現時点では党内の主張をうまくまとめられていないが、だからといって、彼の意向が今後全く変わらないというわけでもないだろう。


The Observer
「オブザーバー」紙 11月9日

急進的な一面を見せるとき

戦略面においてミリバンド党首が犯した最大の過ちは、2008年に金融危機が発生した後、 一般市民が必然的に左寄りの支持に傾くと信じていたことだ。だが実際には、政治家たちの汚職を暴き出した議員経費スキャンダルと相まって、有権者たちの間に無関心と不信を生み出したに過ぎなかった。ミリバンド党首は、慎重な面と先鋭的な面を併せ持っている。今こそ、彼の政治家としての人生の中で最大のリスクを負い、内面に秘めている急進的な一面を見せるべきときだ。


The Independent
「インディペンデント」紙 11月7日

労働党は党首を支えるべき

ミリバンド党首は、有権者の興味を引く政策づくりに長けている。また労働党が敗れた 2010年の総選挙には、当時エネルギー・気候変動相を務めていた彼はそれほど深く関わっていない。そしてその年に行われた党首選において、労働党はほかの誰でもなくミリバンド党首を選出した。労働党の支持率を上げることができる人間は、ほかに誰もいないことは明らかである。労働党は内部批判を 止めて、ミリバンド党首を支えるべきだ。労働党の党首は彼しかいない。


 

児童性的虐待調査委員会 委員長の辞任

The Times
「タイムズ」紙 11月3日

混乱の原因は膨大な調査規模

本調査にまつわる一連の問題は、過去45年間における各省庁、議会、各大臣、警察、私立及び公立校、児童機関、病院、刑務所、教会、政党、軍隊における行動という調査対象の膨大さに起因している。調査委員会に提出された虐待の申し立ては警察にも報告、証言者は全員保護されるという。これほど厄介な仕事に取り組めるのは非常に有能な人材に限られるが、被害者グループの人々は体制側に近い人間の管轄下でこの調査が行われることに異議を唱えている。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 10月31日

手続きを見直すには既に手遅れ

調査委員会の初代委員長も渦中の人物と家族関係にあるとの理由で辞任したことから、本委員会は公平かつ広く人望のある人物を後釜に据える必要に迫られている。問題は、公的文書や司法文書を調べ上げ、証言者の尋問を取り仕切ることになるこうした人物は、法曹界または政治的支配層に属しているにもかかわらず、それら体制側の行動が疑問視されていることにある。恐らく一連の手続きを見直すにはとき既に遅し、政府は間違いなく苦労を強いられるだろう。


The Guardian
「ガーディアン」紙 10月31日

一連の過程は政治劇と化した

内務省による児童性的虐待の包括的調査は混乱状態に陥った。調査開始前に、フィオナ・ウォルフ氏を含む2人が続けて委員長を辞任するとは惨事だ。内務省は調査委員会の趣旨を理解していないか、もしくは調査における政府の管理を強めようとしているかのように見える。一連の過程は政治劇と化した。各々の利権や思惑、実ることのない野心が渦巻く結果となった。必要とされているのは、被害者の心の浄化と加害者の処罰、そして再発を防ぐための効果的な対策である。


 

補欠選挙における英国独立党(UKIP)の躍進

The Times
「タイムズ」紙 10月11日

抗議票以上の意味合いがある

UKIPの躍進には、中長期的な抗議票が集まったという以上の意味合いがあることはもはや明らかだ。今回行われた2つの補欠選挙を通じて、短期間で主要政党ができることなどほとんどないという真実が浮かび上がった。主要政党は公約を破ってばかりであるというUKIPの非難が支持を集めたのだから、主要政党が何かをしようとすれば、事態を悪化させるだけだ。荒廃した地域や将来が決して明るくない人々の問題は、長期的な行動によってのみ対処し得るのである。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 10月10日

典型的なUKIP支持者以外も支持

UKIPが勝利を収めた選挙区であるエセックス地域の海辺の街クラクトンには、怒りに満ちた高齢で労働者階級の有権者が集中している。彼らは、長年支持してきた政党だけでなく、現代社会から見捨てられたと感じているのだ。さらにカーズウェル元保守党議員の個人的な人気を鑑みれば、保守党の戦略家たちが十分に戦い抜ける状況ではなかったことは容易に理解できる。今回の大勝は、UKIPは同党の典型的な支持者たち以外からも支持を集めていることを証明したのだ。


The Observer
「オブザーバー」紙 10月12日

反移民と反EUは総選挙のテーマに

今回のような劇的な展開が、来年5月の総選挙でも繰り返されるとは考えにくい。UKIPが獲得を望めるのは、せいぜい数議席だろう。ただ議席数からは、国家の政治的議論に与える同党の影響力は見えてこない。その大衆主義的なイメージの背後にある反移民や反欧州といった概念は、総選挙に向けた議論で中心的なテーマとなるはずだ。主要政党が説得力のある建設的な見通しを示していないから、政治不信をレトリックに使う人々に好機を与えてしまっている。


 

スコットランド独立を問う住民投票後の英国

The Times
「タイムズ」紙 9月24日

英国的であるということとは

スコットランド独立を支持したテニス選手のアンディ・マリーに対する嫌がらせがあるというが、馬鹿げている。いかなる投票結果も妥当と見なされるべきはずだ。スコットランドの独立に賛成したスコットランド人は、英国人的ではないというわけではない。英国らしさを好まない者をも諸手を挙げて歓迎するのが、英国的であるということのパラドックスなのである。アンディ・マリーは誇り高きスコットランド人であり、英国の代表でもあることを示す好例である。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 9月21日

国家指導者の振る舞いではない

キャメロン首相はスコットランドの独立反対運動を通じて、労働党の面目をつぶし、英国独立党を出し抜こうとした。そして首相官邸前で、スコットランドへの権限移譲を進めるのと同時に、スコットランド人の国会議員に対するイングランド人の不満を汲むべきと述べたのである。これは分裂しかけた国家をまとめようとする人間の行為でも、国家指導者の振る舞いでもない。彼は中央政府に批判的な人々が持つひどく冷笑的な偏見でさえ事実であると証明してしまった。


The Guardian
「ガーディアン」紙 9月24日

さらなる住民投票がやって来る

スコットランドにおける住民投票のトラウマを乗り越えようとしている間に、また次の住民投票がやってくる。キャメロン首相による欧州連合(EU)からの離脱を問う住民投票実施の公約が、ますます軽率で不運な行為に見えてきた。EU離脱はひょんなことをきっかけとして起こり得る。スコットランドでは、住民投票についての議論が国内の問題を論じる場にすり替わり、保守党政権が不人気であるという事実がより大きな問題へと影響を与えたのである。


 

次期欧州委員会の人事案

The Times
「タイムズ」紙 9月11日

ヒル氏の課題は山積

欧州委員会の金融安定・金融サービス・資本市場同盟担当に指名され、欧州で最も影響力のある英国人となったヒル氏だが、課題は山積している。ユンケル次期委員長は金融市場の統制強化を指示しているが、ヒル氏はシティの金融規制に反対の立場にある。また経済・通貨担当委員となるフランスのモスコビシ氏は、英国が反対する金融取引税を擁護すると見込まれている。ヒル氏は、英国にとっての利得が欧州全体の利得となるということを証明しなければならない。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 9月11日

喜ぶのは尚早だ

欧州委員会の巧みな駆け引きの結果、意外なことに英国のヒル氏が同委員会の金融担当に推薦された。とはいえ、喜ぶのは尚早だ。ロンドンの金融街シティの活動を制限する試みを阻止する、より強力な権限を得たとはいえ、金融サービスに対する欧州連合(EU)の方針は依然として脅威である。さらに今回の決定は、不満を示す社会党及び緑の党の議員がいる欧州議会の承認を待つ必要がある。彼らはEUによる銀行のボーナス上限規制や金融取引税の導入を望んでいる。


The Guardian
「ガーディアン」紙 9月10日

絶妙な人事を行った

ユンケル次期委員長は評判通りの手腕を発揮し、バランス感覚に優れた絶妙な人事を執り行って見事なチームを編成した。各委員とも経験豊かで真摯な実力者。2年前にEUが直面し、いまだ部分的にしか解決できていない欧州債務危機から学んだ人選とも言える。シティの将来を懸念する保守党とキャメロン首相の立場を考慮した上でヒル氏を金融担当に指名するなど、各国の最重要問題に関わるポストに当該国の代表をあてがう委員長の采配は非常にスマートだ。


 

イスラム系英国人ジハーディストの増加

The Times
「タイムズ」紙 8月22日

イスラム社会が働き掛けるべき

多文化社会の微妙なバランスと見なされる何かを崩すことを恐れている間に、英国はテロの輸出国となった。シリアやイラクに赴いた英国人ジハーディストの数は、500人とも1500人とも言われている。様々な対策が検討されてはいるが、最終的には英国のイスラム社会が殉教者に憧れる若者を見つけ出し、通報したり、思い留まらせたりすることができるかどうかにかかっている。彼ら自らが、モスクや学校などで寛容性のある社会をつくることを訴えるべきなのである。


The Guardian
「ガーディアン」紙 8月21日

過激派を阻止できるのは地域の人々

イラクやシリアの過激派による脅威を止められるのは、過激派が支配する地域の人々以外にいない。彼らは現在、過激派と共謀関係または中立の立場にあるか、もしくはその存在を恐れて何もできないでいる。イラクの人々は、いまだシーア派が大きな権限を持つ政府と軍隊を支援することなどできないと思っているのかもしれない。時間が経てば経つほど、さらに多くの若者が過激派に惹かれ、西洋からまた多くのジハーディストが現地へ向かうことになるだろう。


The Independent
「インディペンデント」紙 8月20日

包括的に管理できる法制を用意せよ

オンライン上での行動の監視をするためにより大きな権限を当局に与える法律改正が提案されている。しかし、この改正は市民の自由を侵害するだろうし、若者たちを過激派の誘惑から防ぐものにはならないかもしれない。ジハーディストと疑われる人物の英国からの出国を治安部隊が阻止し、また帰国してきた者を投獄するだけではなく、過激思想を身に付けやすい刑務所やそのほかの危険な地域社会を管理することを可能にする包括的な法制を用意する方が良いだろう。


 

ジョンソン・ロンドン市長が 国政選挙へ立候補表明

The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 8月7日

有権者は勇気を得るはず

ジョンソン・ロンドン市長は多才だ。彼は金融街シティを擁護し、世界的な大都市としてのロンドンの地位を確保できる有能な行政官である。また彼の非凡なコミュニケーション能力は、保守党支持者ではない有権者の心をもつかむ。既に彼は演説を通して、英国独立党が保守党に突きつけた脅威を排除しようとする気概を持つことを示した。両党の間で揺れ動く有権者は、欧州連合(EU)との関係がどうなろうと英国は発展するという彼の発言から勇気を得るはずだ。


The Guardian
「ガーディアン」紙 8月6日

彼は裸の王様かもしれない

恥知らずなまでに積極的に観客のために演じてみせるというジョンソン市長の強みは、不安を感じさせる部分でもある。今回彼は、英国がEUを脱退する可能性を認める演説において総選挙に出馬する意思を発表した。ジョンソン市長は、果たして重要な問題にきちんと対処することができるのだろうか。保守派は彼に何を求めるかをはっきりさせなければならない。彼はたくさんの公約を叶えてくれるかもしれないが、彼の正体が裸の王様である可能性もある。


The Independent
「インディペンデント」紙 8月6日

ロンドン市民に対する侮辱

ワルシ外務省上級国務相が辞任した直後であると同時にキャメロン首相の海外休暇中に総選挙への出馬を表明するとは、政治小説の世界の出来事のようだ。ロンドン市長としてのフルタイムでの重要な職務と総選挙への出馬を同時進行で行うなど、ロンドン市民に対する侮辱である。しかも彼は首相になることを夢見ているかもしれないのだ。余暇の時間を使ってこの偉大な世界的都市の面倒をみることができると思っているに違いないが、その考えは間違っている。


 

イスラエルによるガザ攻撃

The Times
「タイムズ」紙 7月28日

棍棒外交はもう十分だ

20年以上にわたり、パレスチナ国家の創設が見識ある政策とされてきた。同政策を実行するには、パレスチナの指導者の政治的自由を認めなければならない。こうした課題の解決に向けての動きがなければ、ガザ地区での戦闘が繰り返されるばかりだ。国際世論は日増しに敵意をむき出しにし、イスラエルが渇望する安全保障は幻想じみたものになりつつある。棍棒外交はもう十分だ。私たちは間もなく、穏やかな口調での話し合いを必要とすることになるだろう。


The Guardian
「ガーディアン」紙 7月25日

発端は2005年にさかのぼる

イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスは、ともにガザ地区での勝利を宣言するはずだ。いずれも空虚な主張であり、むなしい勝利であることに変わりはない。ガザ地区における一連の出来事の発端は、シャロン首相が2005年に行ったガザ撤退までさかのぼる。同首相はウェスト・バンクの未来についての交渉を先送りし、パレスチナ解放機構を弱体化させるためにガザ撤退を進めた。巧妙かつ大胆な政治的策略だった一方で、逆効果をも、もたらしたのである。


The Independent
「インディペンデント」紙 7月21日

「長期的な平和」は絶望的

ハマスが発表した休戦のための条件には、紛争の当事者双方にとって妥当で、国際社会としても合理的であると見なされる内容が多く含まれていた。ただ悲しいことに、中東の平和について論じる際に出てくるのは、「停戦」や「休戦」、「5年または10年間の占領政策」といった言葉ばかり。イスラエルと存続可能な国家としてのパレスチナが築く長期的な平和という概念は、絶望的なものにしか見えない。そして、今やその未来はより遠くなってしまったのである。


 

政治家による児童虐待疑惑

The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 7月8日

必要なのは調査よりも実行

英国の秘密情報部は、異なる国で発生した暴動の関連性を見つけ、競合するテロ集団同士の関係を分析し、聖戦士となった英国人の生い立ちを追わなければならない。そのためには、より多くの諜報員を現場に、しかもしばしば無法地帯に配置することが必然となる。同情報部はこれまで多くの戦線においてその素晴らしい専門技能を披露しており、英国は彼らの活動を誇りに思うべきだ。だがその評判を保つためには、現場で活動する諜報員を軽視してはならない。


The Guardian
「ガーディアン」紙 7月6日

政治家には自己防衛の習性

現在のところ、被害者の正体は公的には明らかになっていない。その理由は、そもそも被害者が存在しないからなのかもしれない。英国の政界は、わずかな事実に基づいて陰謀の闇をつくり上げることには慣れているからだ。一方で、英国の政治家たちは自己防衛を計ろうとする習性も持つ。もし疑惑が事実であると判明すれば、児童保護の失敗例を改めて世に示すことになる。その際には、なぜ失敗するに至ったかを明らかにすることがより重要になるであろう。


The Independent
「インディペンデント」紙 7月6日

事件発覚は健全な民主主義の証

政治家による児童虐待疑惑については厳格に取り組むべきである。恐らく一つの悪徳組織による犯行ではなく、いくつもの異なる不祥事が入り混じっているはずだ。過去数十年の間に、国会議員の経費問題や、BBCを揺るがした故ジミー・サヴィル氏による児童性的虐待などの驚くべき事件が相次いで明るみになったため、我々は感覚を麻痺させてしまった。だが、こうした事件の発覚は健全で活力のある民主主義の証であり、信頼を取り戻すための第一歩なのである。


 

ジハーディストへの英国の対応

The Times
「タイムズ」紙 6月27日

現場で活動する諜報員がカギ

英国の秘密情報部は、異なる国で発生した暴動の関連性を見つけ、競合するテロ集団同士の関係を分析し、聖戦士となった英国人の生い立ちを追わなければならない。そのためには、より多くの諜報員を現場に、しかもしばしば無法地帯に配置することが必然となる。同情報部はこれまで多くの戦線においてその素晴らしい専門技能を披露しており、英国は彼らの活動を誇りに思うべきだ。だがその評判を保つためには、現場で活動する諜報員を軽視してはならない。


The Guardian
「ガーディアン」紙 6月22日

テロ集団を疎外してはならない

監視や統制は反テロ政策の土台である。これらの活動は、国民の信頼を損なうことなく、むしろ促進するような形で行われなければならない。つまり、監視活動に正当性を与える法的根拠と厳格な説明責任が必要なのだ。現状においては、恐ろしい脅威に対しては脅し返すようにしている。だがこうした対応は無効であるだけではなく、逆効果を招いている。テロ組織の疎外を強めるからだ。反テロ政策は彼らの声に耳を傾け、関与するという形にすべきだ。


The Independent
「インディペンデント」紙 6月23日

ISISは超近代的なイメージを演出

「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」は、自らを超近代的な組織として提示している。歩兵たちは砂漠の中を歩くのではなく、おしゃれな4輪駆動車を運転。ソーシャル・メディアやワールド・カップを西洋のものと切り捨てることなく、自らのプロパガンダに使う。ISISやその種の集団は現代のリベラルな価値観に反対するかもしれないが、現代性そのものを敵視することはない。一部の若い世代にとっては、英国の日常生活よりもISISの方が21世紀的に見えることだろう。


 
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