古い伝統を今に残す歴史的建築物と革新的なデザインの高層ビルが共存する街ロンドンで、800以上の建築物を無料で公開する「オープン・ハウス」が今年も開催される。そこで、事前予約なしでも行ける人気スポットを厳選して紹介。場所や時間帯によっては長蛇の列に並ぶことを覚悟して出掛けよう。
www.londonopenhouse.org
地元住民がつくった空中花壇
グレンヴィル・プラグイン・アロットメント・ガーデン
19世紀に日本から持ち込まれて以来、英国の在来植物を駆逐して問題視されている植物イタドリが繁殖する一帯に設置されたガーデン。空中花壇なので雑草対策は万全、雨水を再利用する仕組みとなっている。学生と地元住民が協力して立ち上げたプロジェクトの成果なのだとか。
Grenville Plug-in Allotment Garden
9 月20 日(土)・21日(日)
14:00‐19:00
opposite 60 Grenville Road, corner Ormond Road N19 4EH
最寄駅: Finsbury Park / Archway
ハイテク建築の象徴的存在
ロイズ・オブ・ロンドン
保険業者が集うコーヒー・ショップから世界最大級の保険会社へと発展したロイズ・オブ・ロンドン。英国を代表する建築家リチャード・ロジャースが設計したハイテク建築の内部を一般客が見学できる貴重な機会は「オープン・ハウス」を除けばなかなかない。毎年長蛇の列ができる大人気のスポット。
Lloyd's of London
9月20日(土)
10:00‐16:00
One Lime Street EC3M 7HA
最寄駅: Bank / Monument / Liverpool Street
冬は暖かく、夏は涼しい
ヴィラ・カロイスラ
ロンドン西部イーリングにある、山小屋を彷彿とさせる木組みの住宅。「パッシブ・ソーラー」と呼ばれる、最小限の設備だけで冬は暖かく、夏は涼しい環境を整えた設計となっている。近年では節電が大きな社会問題となっている日本の住宅も参考にできる仕組みが多々あるはず。
Villa Caroisla
9月20日(土)・21日(日)
13:00‐17:00(最終入場は16:30)
25C Montpelier Road W5 2QT
最寄駅: Ealing Broadway
マナー・ハウスへようこそ
フォーティー・ホール・アンド・エステイト
英各地には美しい建築や古い歴史を残すための保護区が設定されているが、緑豊かなロンドン北部エンフィールドの保護区内にはジャコビアン様式のマナー・ハウスが立つ。
歴代の所有者には、チャールズ皇太子妃カミラ夫人の元夫の家系であるパーカー・ボウルズ一家が含まれる。
Forty Hall & Estate
9 月20 日(土)・21日(日)
11:00‐16:00
Forty Hill, Enfield EN2 9HA
最寄駅: Enfield Town
文字通り画家が暮らす家
ハウス・フォー・ア・ペインター
その名の通り、アーティストとその家族が暮らす自宅兼スタジオ。かつて救貧院の洗濯場として使われていたヴィクトリア時代の建物を改築してつくり上げたのだという。とりわけ天井から壁そして床までが真っ白なペンキで塗られた開放感あふれるスタジオ部分は必見。
House for a Painter
9月20日(土)
11:00‐17:00(13:30‐14:30は閉館)
7 The Old Laundry, Haydon Way SW11 1YF
最寄駅: Clapham Junction / Wandsworth Town
屋上にはパビリオンもある
ア・ハード・ワーキング・ハウス
BT タワーのすぐ近くという絶好の立地にありながら荒廃したままとなっていた建物が、改築を経て3階建ての住宅と商業スペースに変身。ロンドン中心部の深刻な住宅不足を解決するための実験的な建築として注目を集めている。屋上に設置されたパビリオンは一見の価値あり。
A Hard Working House
9月20日(土)・21日(日)
10:00‐17:00
Grafton Way, Fitzrovia, Regents Park W1T 5DB
最寄駅: Warren Street / Goodge Street