特定秘密保護法案
An honourable Japanese tradition
情報隠ぺいは日本の誇るべき伝統
「エコノミスト」誌 11月30日
安倍首相は、国家安全保障会議を設置するために特定秘密保護法案が必要であると主張している。現在のところ、日本における情報の漏えい者への対応は比較的寛容なものにとどまっているが、同法案が成立すれば厳罰化に加えて適用範囲も政治家、官僚、記者へと拡大される。制裁対象にされかねないこの危機に、通常はおとなしい日本のメディアは反発。日本新聞協会は、政府と官僚が都合の悪い情報を隠すために特定秘密保護法を利用するかもしれないとの警告を発している。不都合な情報の隠ぺいは日本の誇るべき伝統でもある。
Japan's media is already compliant
「日本のメディアは既に迎合的」との指摘も
「インディペンデント」紙 11月26日
森内閣府特命担当相は、11月に行われた国会での審議中に、原子力発電所に関する情報も特定秘密に指定される可能性があることを認めた。テロリストに情報が渡る可能性があるというのが理由である。指定作業の大部分を担当するのはエリート官僚たちだ。法案に反対する者たちは、日本の主要メディアの多くは既に批判精神に欠けていると言う。ジャーナリズムの監視機関である「国境なき記者団」が発表した最新の世界報道自由ランキングにおいて、日本はほかの先進民主主義国やリトアニア、ガーナよりも下位となる53位に位置している。
ほかにもこんな日本報道が…
食品業界の最大の敵は消費者
「ガーディアン」紙 11月12日
日本にある数々の一流レストランやデパートで食品偽装・虚偽表示が明らかになったと報道。日本の食品業界にとっての最大の敵は、違いを分かり、要求が厳しい消費者たちであるとも。
アンパンマンのネタ元とは
「タイムズ」紙 11月16日
10月に死去した漫画家のやなせたかし氏の追悼記事を掲載。同氏の代表作であるアンパンマンのキャラクター設定には、戦時中に徴兵されて飢餓に苦しんだやなせ氏自身の経験が寄与しているとの見方を伝える。
猛獣に追われるお笑い芸人
猛獣に追われるお笑い芸人
お笑い芸人のイモトアヤコが、猛毒を持つ爬虫類として知られるコモドドラゴンに着物姿で追いかけられるという日本のテレビ番組の企画を取り上げる。
実現不可能な共同歴史教科書
「フィナンシャル・タイムズ」紙 11月21日
日中韓共同での歴史教科書の作成案について。「多くの人は実現不可能と思っている」とも。
ロボットは東大に入れるか
「デーリー・テレグラフ」紙 11月26日
人工知能を搭載したロボットに東京大学の入学試験を受験させる「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトを紹介。