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Mon, 23 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

編集後記 7 Nov 2013 vol.1398

17 October 2013 vol.1397

籠

幼いころ、保育園の砂場や近所の公園で穴ばっかり掘っていた記憶があります。小さなシャベル片手に「掘り続けたら地球の反対側に出られるかもしれない」と本気で考えていたような、父親に「地球の反対側に出る前に『マグマ』というウルトラマンの怪獣が飛び出てくるみたいな灼熱の場所に出て死んじゃうよ」と教えてもらったような。かなり昔の記憶なのでもしかすると事実ではないかもしれません。ともかく、14ページ掲載の是枝監督インタビューを読みながらそんなことを思い浮かべていました。孤独に掘り続けているうちに遠いどこかの誰かとつながっていた、ってなんだかとても素敵な話ですね。(籠)

月

英南東部のチチェスターへ芝居を観に行きました。ロンドンから少し離れた地方都市、おまけに駅からは少々不便な立地だというのに、観客のほとんどが高齢の(恐らく)英国人。こんな場所まで舞台を観に来るというエネルギーに脱帽しました。ちなみにこの芝居、テーマは同性愛問題を絡めたパブリック・スクールの男子生徒たちの人生について。かつて映画化され、日本では若い女性の間で人気を呼んだ作品なのですが、それを高齢者が9割以上を占める熱気ムンムンの小劇場で観るという、興味深い体験となりました。英国の高齢者の方々のフットワークの軽さと好奇心旺盛ぶり、実に素敵です!(月)

潜

もらいものの雑貨、過去3年着ていない洋服など、気が付けば、不要品ってどんどん増えていきますよね。そこで不要なモノを減らす「断捨離」を決意しました。とは言え、まだ奇麗で捨てるに忍びないものは、会社の近所にあるチャリティー・ショップに寄付。先日も、本棚に眠っていた本を職場に持参し、同僚の(月)さんに「こんなの寄付しに行く予定だけど、よかったら読む?」とぱらぱらめくりながら見せていたところ、なんと20ポンド札が2枚折り畳まれて挟まっているのを発見!! 衝撃の瞬間を(月)さんと共有し、ちょっと得した気分になりました。皆さん、へそくりを隠した場所は、ちゃんと覚えておきましょうね。(潜)

柑

新しくウェブ部のスタッフになりました(柑)です。ワーホリで今年8月に来たばかりで、英国で働くのは初めて。通勤ラッシュや、朝マックに並ぶビジネスマンの姿を見ては、「英国の通勤事情、垣間みたり!」と喜んでいました。そんな折、働き始めて初めての金曜日、仕事帰りに電車に乗ったら、隣の車両から陽気な歌い声が……。そうか、金曜日だから仕事が終わっておじさんたちが大騒ぎしてるのか。これが英国の花金なのね!! と妙にテンションが上がってしまいました。これが嫌になってきたら英国での仕事も板についてきたってことなのでしょうか。がんばりますので、これからどうぞよろしくお願いします!(柑)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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