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Tue, 19 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

イスラム系英国人ジハーディストの増加

The Times
「タイムズ」紙 8月22日

イスラム社会が働き掛けるべき

多文化社会の微妙なバランスと見なされる何かを崩すことを恐れている間に、英国はテロの輸出国となった。シリアやイラクに赴いた英国人ジハーディストの数は、500人とも1500人とも言われている。様々な対策が検討されてはいるが、最終的には英国のイスラム社会が殉教者に憧れる若者を見つけ出し、通報したり、思い留まらせたりすることができるかどうかにかかっている。彼ら自らが、モスクや学校などで寛容性のある社会をつくることを訴えるべきなのである。


The Guardian
「ガーディアン」紙 8月21日

過激派を阻止できるのは地域の人々

イラクやシリアの過激派による脅威を止められるのは、過激派が支配する地域の人々以外にいない。彼らは現在、過激派と共謀関係または中立の立場にあるか、もしくはその存在を恐れて何もできないでいる。イラクの人々は、いまだシーア派が大きな権限を持つ政府と軍隊を支援することなどできないと思っているのかもしれない。時間が経てば経つほど、さらに多くの若者が過激派に惹かれ、西洋からまた多くのジハーディストが現地へ向かうことになるだろう。


The Independent
「インディペンデント」紙 8月20日

包括的に管理できる法制を用意せよ

オンライン上での行動の監視をするためにより大きな権限を当局に与える法律改正が提案されている。しかし、この改正は市民の自由を侵害するだろうし、若者たちを過激派の誘惑から防ぐものにはならないかもしれない。ジハーディストと疑われる人物の英国からの出国を治安部隊が阻止し、また帰国してきた者を投獄するだけではなく、過激思想を身に付けやすい刑務所やそのほかの危険な地域社会を管理することを可能にする包括的な法制を用意する方が良いだろう。


 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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