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Mon, 23 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

スタッフのつぶやき 21 January 2016 vol.1451

21 January 2016 vol.1451

籠

「何やってんだ、しっかりしろよ」「親御さんは心配してるだろ」「自由って不自由なんだよ」。年末年始に日本に一時帰省していた際に、年上の方々に会うや否や「結婚は?」と聞かれ、いまだ独身であると伝えた途端に返ってきた答えの数々です。親切で言ってくれているのはよく分かるのですが、そんな言われ方を頭ごなしにされるとまるで自分が犯罪者か何かであるかのような気分になってきます。在英生活のどんなところが好きだとか、何を目標にして生きているだとか、人生の先輩たちに耳を傾けてほしいことって、もっといっぱいあるんですよ。次にお会いした際には、そんな話も聞いてください。(籠)

月

映画「パディントン」の日本公開に合わせ、改めてDVDを鑑賞しました。パディントンの表情はもちろん、毛が風になびく様までが実に自然でチャーミング。ブラウンさん一家のインテリアや街の色鮮やかさ、破壊的なのに礼儀正しく丁寧な英語で人と接するパディントンの魅力にもう夢中です。何より異国で一人生きている身として、「移民」であるパディントンが抱く寂しさと、周りに徐々に受け入れられていく喜びには他人事とは思えない共感を抱いてしまいます。こんな時代だからこそ、ロンドンの持つ、異なる存在をありのままに受け入れる懐の深さ、大事にしてほしいと願わずにはいられません。(月)

紅

つい先日まで日本に里帰りしていました。私は香川出身なのですが、大阪時代も長かったので、帰国する時には必ず両方滞在しています。今回改めて感じたのが、時間の流れが都会と田舎では違うなということ。大阪梅田付近は次々と新しい施設やデパートができており、駅構内も改装されてとても便利になっていました。一方、故郷の香川では、静かにそびえ立つ山々も、なじみのある近所の家や道も、昔と同じ様子で私を迎えてくれます。ロンドンも長くなってきたのでそろそろ第3の「私的ホームタウン」と呼べそうですが、環境が変わっても落ち着いて過ごせる場所があるのって心強いなと思います。(紅)

遊

先週からインターンシップ生としてお世話になっている(遊)です。この「遊」という字は本名の一部から取っています。軟派な意味に取られてしまうこともありますが、遊ぶという行為は人間には欠かせない豊かな才能です。名付け親である最愛の亡き曾祖母によると、「万葉集」に記されている抽象的な神様を示す言葉でもあるのだとか。曰く、その神は芸術で周囲を楽しませ、悟りの能力で人々の心を読むことができるそうです。神は偉大なり。悲しいことに人間の私はそのような特殊能力は持ち合わせていませんが、少しでも人の心の内に迫る記事を皆様に楽しんでいただけるよう心掛けます。(遊)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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