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Mon, 30 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

スタッフのつぶやき 7 July 2016 vol.1462

7 July 2016 vol.1462

籠

EU離脱決定で再燃した移民問題に関する議論を耳にするたびに、移民の一人としては微妙な気持ちを抱いてしまいます。少なくとも私はこの国で移民差別とはっきり認識できるような体験をしたことがなく、むしろ温かく受け入れてもらってきた思い出ばかりで、多文化なロンドンという街が大好き。でも正直に告白すると、移民である僕自身が「あの地区は移民ばかりで夜は怖い」なんて言葉を口に出してしまうことがあるぐらいですから、いわんや英国人をや。皮肉なことに英国では「ウィンブルドン現象」の語源となったウィンブルドン選手権の真っ只中。今週末はテニス観戦に没頭することにします。(籠)

月

「外国人は出て行け」。国民投票直後、知人のお孫さんのスペイン系小学校にこんな言葉が描かれていたそうです。元々カリブ系移民が多く、現在は高級住宅地として知られるロンドン西部の地域。生徒には英国生まれ英国育ちも多い学校です。考えてみるとロンドンで、まれに日本人であることで嫌な思いをすることはあっても、侮蔑的な意味で「外国人」という言葉を聞いたことはほぼなかったような気がします。これまで享受していたこの街の懐の深さに改めて気付かされたとともに、今後は新たな道を進まざるを得ない英国にあってもこの寛容さだけは持ち続けてほしいと願わずにはいられません。(月)

縞

リス 週末に「Transported by Design Festival」というロンドンの交通機関の過去、現在、未来のデザインの移り変わりを知ることができるイベントに行ってきました。リージェント・ストリート沿いにずらりと展示された、ビクトリア時代の馬車を始めとする年代物のバスや電車は圧巻。そのほか、モケットと呼ばれる車内の椅子に張られている布地のブースでは、モケットのデザイン工程や、歴代パターンの紹介なども。普段座っている椅子にも歴史があるのだと再認識した一日でした。 (縞)

澄

週末に、英南東部にある海辺の街ウィスタブルに行ってきました。ウェスタブルと言えばオイスターで有名ですが、今回のお目当てはロブスター。おいしいという評判を聞きつけたものの、2時間弱かけて行くほどのものなのかなと半信半疑で行ってみました。スモール・サイズを頼んでみると、女性には十分すぎるほど大きくて、きれいな色と形をしたロブスターが丸ごと出てきました。殻もあまり固すぎずに割れ、爪の先までしっかり身が詰まっていて、付け合わせのポテトもサクサクで大満足。月末にはオイスター・フェスティバルも開催されるウィスタブル。一度訪れてみてはいかがでしょうか。(澄)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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