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Mon, 25 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

編集後記 27 Sep 2012 vol.1371

27 September 2012 vol.1371

籠

来週号より、英国ニュースダイジェストは隔週発行となるのに合わせて、誌面をリニューアル致します。リニューアルのテーマは、「つなぐ」。英国と日本をつなぐ、読者と広告主の皆様をつなぐ、異なる読者をつなぐ。仕事やプライベートでそうした経験が豊富な方々にはご理解いただけると思うのですが、いわゆる「仲介役」って、簡単そうに見えて、実は結構な知恵と体力を要します。ただ「メディア=媒体」って、そもそも何かと何かをつなぐことを本来の役割とするものであり、それだけやりがいもあるのですが。来週号より、新しく生まれ変わった英国ニュースダイジェストを宜しくお願い致します。(籠)

月

4ページでも触れていますが、ミッチェル下院院内幹事長が首相官邸で警官に向けて失礼な言葉を投げつけたというニュースがメディアを騒がせていますね。ミッチェル氏は、父親も議員、自身は名門ラグビー校からケンブリッジ大に進んだという生粋のエリート。人間誰しも苛付いて思わず失言することってあると思いますが、少なくとも私の辞書に「pleb(平民・庶民)」という言葉はありませんでした。同氏は、Fワードは言った、でもplebとは言ってない、と主張しているようで、Fワード以上にこの「平民」という言葉が社会で重い意味を持つというところが、いかにも英国だなあと思わずにはいられません。(月)

徒

自宅の最寄り駅にあるキオスクで、地下鉄車内でこっそり食べるためのお菓子を買おうと色々と物色していました。「今日もお元気ですか、マダム?」と棚の向こうからアジア系のお店のお兄さんが挨拶してくれます。更に、キットカットを手に取ったところ、「誠に結構なチョイスです、マダム。どうぞ良い一日をお過ごしください」とのこと。お陰様で大変に優雅な気分になって電車に乗り込むことができました。ところが、目的地であった銀行に到着してみると、私は銀行員に「あの女」呼ばわりされてしまいました。「あの女が何か言っているよ」とこちらをアゴで示すのです。世の中つくづく間違っています。(徒)

嘩

マンチェスター・ユナイテッドの香川真司選手、サウサンプトンの吉田麻也選手、ウィガンの宮市亮選手など、気付いたらサッカーの母国であるイングランドのプレミア・リーグで多くの若き日本人選手がプレーしている状況となっています。テレビ中継なんかを観る限り、チームにもよく溶け込んでいるみたいで、彼らのプレーについて熱く薀蓄(うんちく)を語る英国人サッカー・ファンにもここ1カ月で数人ほど出会いました。記者会見で流暢な英語を披露している選手もいる様子。いやあ実に頼もしい。野球の米大リーグにおける野茂英雄やイチローのように、日本人選手がプレミア・リーグ全体を席巻する日は近い!(嘩)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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