男女問わずビール腹が気になる人の多い英国人(おっと失礼!)にとって、イマドキ流行の新年の抱負は「今年こそはスリムになってやる!」らしい。年明けとともに気分を一新し、健康的な身体を手に入れようと息巻く面々が競って近所のジムに駆け込む季節、それがまさに1月なのだ。
ランカシャーを拠点とするパーソナル・トレーナーのロビンソン氏にとっても今月は最も忙しくなる時期、そしてもちろん一番の稼ぎ時でもある。「働こうと思えば、起きている間ずっと働き続けることだって出来ますよ。去年は実際にそうしましたしね」。
しかし人々をフィットネスへと走らせる新年の決意も、その実現具合はいまいち頼りない。それは彼の経営するジムの様子を見ても一目瞭然だ。1000人以上収容可能というスペースが年明けの3週間はまさにすし詰め状態、マシンの前は行列となるが、それも月末には落ち着きだす。そして3月を迎える頃には普段の賑わいに戻るというのがパターンだという。
「忍耐強く続ける人も数人いますが、それは例外の部類に入るでしょう」そうロビンソン氏は付け加える。「期待していたような奇跡的な結果が得られないってことに気付いて、やめていってしまうんですよ」。
それにしても、ナイスバディに(なるはずだったために)注ぎ込まれる金額はまさに膨大。英国内だけでも200万ポンド(約4億7000万円)もの会員料金が、実際は利用されないまま無駄になっているという話だ。
ロンドンの大手ジム、フィットネス・ファーストでも3カ月契約をした新会員のうち、数回しかジムを訪れずに終わってしまうという人数は3割にも上る。ロビンソン氏のジムでは250ポンドの10回個人セッションを契約したものの、たった1度きりしか姿をあらわさないという人が後を絶たないというから、もはや3日坊主どころの話ではない。
ジム通いにしろダイエットにしろ、基本はやはり「継続は力なり」。健康への決意を新たにするダイジェスト読者の皆様も、まずは3カ月を目標に頑張ってみてはいかがだろう。
「The Guardian」紙 "Britain goes on a diet and joins a gym ? but for this month only"
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