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Thu, 12 December 2019

第4回 1週間以上寝ないおじさん

トニー・ライト
Tony Wright

不眠研究者
1964年生まれ、45歳
英国、ノーサンバーランド出身 / コーンウォール在住

「原始ダイエット」なる独自の食事法を用いて、過去12年にわたり不眠の限界に挑んできたトニー・ライトさん(43)。2007年5月に友人が経営するバーで行われた不眠実験では、合計32台のカメラで撮影したチャレンジの模様をインターネットでライブ配信しながら、世界最長となる266時間(11日間)の不眠記録を達成した。

不眠実験を終了した直後のライトさん
不眠実験を終了した直後のライトさん
Photo: BBC Cornwall

なぜ11日間に及ぶ不眠実験を決行したのですか。

人類の意識の仕組みに、15歳頃から興味を持ち始めてね。その謎を解明するために、過去12年間にわたって100回以上の不眠実験を行ってきた。それまでの不眠の世界最長記録が264時間(11日間)だったから、それをとりあえず超えようって思ったんだ。

実験中はどのような心境だったのですか。

普段の自分ではない感じ。例えば酔っ払っているみたいな。全般的に気分は良かったし、一つの物事を色々な角度から見ることができたりして、楽しかったよ。

実験で一番辛かったことは何ですか。

過去に似たような実験を何度もやっているから平気だよ。唯一辛かったことといえば、狭いスペースで、長い間じっとしていなくちゃいけないのが窮屈で仕方なかったな。

トニーさんの不眠に関する研究に欠かせない「原始ダイエット」について詳しく教えてください。

僕の研究によれば、食事の取り方次第で睡眠時間を減らしても脳を活発に活動させることができるはずなんだ。その鍵を握るのが、加工されていない食品。そして果物やナッツ類といった、そのまま生で食べられる物だ。だから僕は朝食でミキサーにかけたフルーツ・ジュースとナッツ、おやつに果物類を食べて、昼食と夕食はサラダといった具合に生食品しか食べないんだ。

前世界不眠記録の保持者は、チャレンジの翌日に14時間以上眠ったとのことですが、トニーさんはどのように過ごしましたか。

実験日の翌日も、5時間半の睡眠で完全復活だったよ。通常は4時間以上の睡眠を取らないことにしているんだ。「原始ダイエット」のためだと思うんだけど、それ以上寝るとフラフラしたり、反対に疲れを感じたりするんだよね。

御家族はやはり心配されたでしょう。

平均50~200時間(2~8日)起き続ける実験を、12年以上にわたって繰り返し続けてきているからね。家族の反応は「またいつものことでしょ」って感じだったかな。

何か趣味はありますか。

不眠についての研究にすべてを注いでいる。研究に忙しくて出掛ける時間もあまりないしね。今後も人類の潜在的な意識の仕組みを解明するため、更なる研究と実験を行っていくつもりだよ。

 

トニーさんの研究の詳細については、著書「Left in the Dark(www.lulu.com/content/844522)」をご覧ください。


(取材・執筆: 高橋百合子)

 
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