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Sat, 16 November 2024

木村正人の英国ニュースの行間を読め!

バークレイズ銀行による銀行間取引金利の不正操作


The TimesTHE TIMES
辞任することでメッセージを伝えよ

He must send an unequivocal message

バークレイズ銀行のダイヤモンド最高経営責任者は、米国型の積極的な企業文化を導入して好景気に成功を収め、その成功に見合った報酬を得てきた人物である。そうであるならば、その企業文化が銀行間取引金利の不正操作を促した責任を問われるべきであろう。ダイヤモンド氏には、銀行で働く人々に彼が期待する行動や、管理者の説明責任、そして金融街シティの存在意義に関する絶対的なメッセージを伝える義務がある。そのために最も手っ取り早くかつ効果的なのは、彼の辞任だ。(6月29日)


The GuardianThe Guardian
規則に従わずとも良いほど巨大な存在

Too big to obey the rules

バークレイズ銀行は、政府保証などを通じて英国の納税者たちにより支えられている機関である。銀行業界に関しては、「巨大過ぎてつぶすことができない」とか、「巨大過ぎて救出することができない」などとこれまで議論されてきた。だがバークレイズ銀行の職員たちは、景気の良し悪しに関わらず、自らを規則に従わなくても良いほど巨大な存在だと思っていたわけだ。その結果、市井の人々は、借金に際して何百万ポンドに及ぶ余分な金額を支払わされることになった可能性がある。(6月28日)


IndependentIndependent
関係者を名指しして、追放せよ

What is required is naming and shaming

米中西部に端を発し、後に世界経済に大打撃を与えたサブプライム・ローンを貸し付けた銀行の本質的な側面がまた至るところで露わになっている。政治家たちが同様の事態の再発を防ぐために規制を敷こうとしても、バークレイズ銀行を筆頭とする銀行業界の圧力によりその内容は骨抜きにされてしまう。より厳重な措置が必要とされているのは明らかだ。罰金を科すだけでは十分ではない。本件に手を染めた者を名指しして、その者たちの面目をつぶし、追放することが求められている。(6月29日)


 

木村正人氏木村正人(きむら・まさと)
在英国際ジャーナリスト。大阪府警キャップなど産経新聞で16年間、事件記者。元ロンドン支局長。元慶応大法科大学院非常勤講師(憲法)。2002~03年米コロンビア大東アジア研究所客員研究員。著書に「EU崩壊」「見えない世界戦争」。
ブログ: 木村正人のロンドンでつぶやいたろう
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