18 December 2014 vol.1425
毎年クリスマス前になると、チャールズ・ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」を初めて読んだ日のことを思い出します。小学校の高学年になっても毎晩9時には寝ていた僕が、物語に夢中になり、初めて夜更かしをしたのです。話の続きが早く知りたくて、勢いよくページをめくったときに鳴る音。深夜に帰宅した父親が「まだ起きていたのか」と言いながら浮かべた驚きの表情。小さな本の中に「もう一つ別の世界がある」と発見したようなあの感覚。すべてが宝物です。あの物語の舞台に今、自分が住んでいるなんて信じられないなあ。次号の発行日は1月8日です。どうか良いお年をお迎えください。(籠)
先日、弊誌にて「英国で販売されている鶏肉の7割には食中毒の原因となる細菌が付いている」というニュースをご紹介しました。その記事内に食品基準庁(FSA)が鶏肉は調理前に洗わないことを推奨しているというくだりがあり、「洗ってはいけないの!?」と社内でひと騒動になったのですが、FSAのサイトに「Don't wash raw chicken」というコーナーがあり、キッチン用品たちが生の鶏肉を水洗いする危険について語るビデオまで出ていました。洗わないのは、菌が周囲のキッチン用具や食べ物、服に付着することを防ぐためで、高熱を通すことによって殺菌できるそう。詳しくはFSAの同コーナーをご参照ください!(月)
クリスマス・ムード真っ盛りの今日このごろ。先日もサンタ・コスチュームに身を包んだ若者たちを街で見かけ、クリスマス当日の渋谷センター街を思い出しました。私にとって、去年のクリスマスが英国で過ごす初のクリスマスだったのですが、人生で初めてのんびり過ごすことができました。友人と某動画サイトで方法を確認しつつ、キジをさばいて丸焼きを作ったり、フットパスを歩いたり。家々のクリスマス・リースを見るのも面白かったです。日本のギラギラとしたクリスマスとは違い、なんて穏やかなんだろう! と感動すらしたのでした。今年はどんなクリスマス体験が出来るのか今から楽しみです。(鯖)
師走になり、日本では一年の世相を表す今年の漢字に「税」という漢字が選ばれたというニュースを先日、耳にしました。この機会に今年一年を振り返り、自分の漢字一文字を……と考えてみると、「還」という字が近いかなと思いました。良いことも悪いことも同じように起きた日々は、結局、元ある様子に戻っていたというのが私のこの一年の印象です。母の顔も持つ私には、これが幸せとも言えます。最後に来年は、と抱負を述べるのが無難なのかもしれませんが、ふと「来年のことを言えば鬼が笑う」という言葉を思い出し、ただただお世話になった方々に感謝しながら、新年を迎えられればと思います。(七)