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日経電子版Pro
Mon, 18 January 2021

第181回 ピンポン、ゲートボール、そしてオセロ

シティの北西、ホルボーン・サーカスにはおしゃれな卓球台を配した「バウンス」というパブがあります。「1901年にここでピンポンが誕生」と書かれたプラークを入口近くで見つけ、あれ、ピンポンはロンドンで誕生したの? と首をかしげました。調べてみますと、ピンポンは1795年創業のロンドンの玩具メーカー、ジャック・オブ・ロンドンがこの土地にあり、同店が製造した玩具の商標名を指すそうです。確かに卓球競技は英語でテーブル・テニスと言い、ピンポンとは呼びません。

ピンポンはロンドンで誕生ピンポンはロンドンで誕生

販売当初はゴッシマ(インドの卓球競技)という名称でしたが、テーブルに「ピン」と弾み、ラケットに「ポン」と跳ねる擬音語を使ったピンポンに変更されると、その名称が普及しました。玩具メーカー、ジャック・オブ・ロンドンはピンポンだけでなく有名なクロッケーやリバーシといった競技玩具も発明しています。

ピンポンは商標名ピンポンは商標名

まず、クロッケーとは芝生上で木槌を使って玉を打ち、6個の門を通して最後に中央の杭を当てる早さを競う競技で、中世の競技ペルメルから来ています。ペルメルには路地の長い競技場が必要で、バッキンガム宮殿近くのザ・マルやペルメル通りの名前は、そこに競技場があったことに由来します。そして英国のクロッケーを団体競技化したものが日本のゲートボール。北海道に住んでいた鈴木栄治さんが1947年に考案したと言われます。

クロッケーの由来はペルメル競技クロッケーの由来はペルメル競技

また、リバーシは1883年に英国で生まれた卓上の挟み碁のようなものです。16世紀に生まれたフランスの伝統的トランプ・ゲームの「リバーシス」を碁盤上の碁石で代用する競技。このリバーシに似たゲームで、碁石の色や競技開始の碁石の位置を限定したものが日本で有名なオセロ・ゲームで1970年ごろ、東京に住む長谷川五郎さんが考案したそうです。

世界中でプレーされるオセロ・ゲーム世界中でプレーされるオセロ・ゲーム

ちなみに長谷川さんは囲碁・将棋の有段者。囲碁や将棋より単純なルールで短時間で楽しめるゲームが欲しいと言われ、牛乳瓶の紙蓋を裏表に使う挟み碁を考案します。このゲームの名称は、英文学研究者である父親から、シェイクスピアの戯曲「オセロ」が良いのではと提案されたそうです。黒人の将軍オセロと白人の妻デズデモーナの敵味方が、目まぐるしく双方に寝返りながら、英国の緑の草原上で果敢に戦う戯曲がイメージされたからだとか。ロンドンにはこれから長くて寒い冬が訪れますが、今年はオセロを楽しみましょうか。

「オセロ」の第1ページ(1622年版)「オセロ」の第1ページ(1622年版)

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シティ公認ガイド 寅七

シティ公認ガイド 寅七
『シティを歩けば世界がみえる』を訴え、平日・銀行マン、週末・ガイドをしているうち、シティ・ドラゴンの模様がお腹に出来てしまった寅年7月生まれのトラ猫


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