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Fri, 29 March 2024

プロムス2012 7月13日〜9月8日 夏のロンドンはスポーツだけじゃない!

エリザベス女王の即位60周年記念行事も終わり、次に来るのはいよいよロンドン五輪!だがその前に忘れてはならないのが、世界最大級の音楽の祭典、プロムスの存在だ。オリンピック開催と合わせ進められている芸術活動推進プログラム、カルチュラル・オリンピアードの中心的役割を担うロンドン2012フェスティバルの一部に位置付けられている今年のプロムス。誰もが気軽に一流の音楽を楽しめるように、という精神はそのままに、いつも以上に英国らしさに溢れたラインナップが特徴だ。編集部が独断と偏見で選んだお勧め演目をご覧あれ。

2012年の「コレは逃せない!」

ロンドンの街がベートーベン一色に
ベートーベンの交響曲全曲を一挙演奏!

Daniel Barenboim今年のプロムス、一番の目玉と言えば、何と言ってもベートーベンの交響曲全9曲をすべて演奏する「ベートーベン・サイクル」だろう。プロムス初の広大なスケールのプロジェクトで全曲の指揮を執るのが、アルゼンチン出身のユダヤ系ピアニスト / 指揮者、ダニエル・バレンボイム。イスラエル国籍を持つバレンボイムが、1999年にパレスチナ系米国人の友人と創設したウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団を率い、5日間をかけて壮大なベートーベンの物語を紡ぎ出していく。シリーズの最後を飾るのは、7月27日に演奏される交響曲第9番。年末年始におなじみの「歓喜の歌」が、オリンピックの幕開けを知らせる粋な演出だ。  

なお、本プロジェクトでベートーベンの交響曲とともに演奏されるのは、フランスの現代作曲家 / 指揮者、ピエール・ブーレーズの作品。ブーレーズの作品をベートーベンの古典とともに演奏する理由を、バレンボイムは「現代の音楽と関わりがないシリーズ演奏をプロムスで行うことはしたくなかった」からと語っている。イスラエルとアラブ諸国の平和的共存を望み生まれたオーケストラが、今と昔をつなぐ曲の数々を奏でる全5つのプロム、当日券の列に並んででも、そのすべてを網羅してみたい。

Information

Prom 9 7月20日(金)
19:30
ベートーベン「交響曲第1番ハ長調」「交響曲第2番ニ長調」
ブーレーズ「デリーヴ第2番」
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 
指揮: ダニエル・バレンボイム
Prom 10 7月21日(土)
19:30
ベートーベン「交響曲第3番変ホ長調『英雄』」
「交響曲第4番変ロ長調」
ブーレーズ「二重の影の対話」
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 
指揮: ダニエル・バレンボイム
Prom 12 7月23日(月)
19:30
ベートーベン「交響曲第5番ハ短調『運命』」
「交響曲第6番ヘ長調『田園』」
ブーレーズ「メサジェスキス」
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 
指揮: ダニエル・バレンボイム
Prom 13 7月24日(火)
19:00
ベートーベン「交響曲第7番イ長調」「交響曲第8番ヘ長調」
ブーレーズ「アンテーム2」
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 
指揮: ダニエル・バレンボイム
Prom 18 7月27日(金)
18:30
ベートーベン「交響曲第9番ニ短調『合唱付』」
ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団 
指揮: ダニエル・バレンボイム

世界が認めるその意味を、今、知る
スター・オーケストラ & プレイヤーの登場!

世界を股にかけて活躍するオーケストラや演奏家には、人気を集める理由がある。その理由を知るには、実際に自分の耳で確かめるのが一番だ。今年のプロムスには、世界最高峰の呼び声高いベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が登場(Prom63、64)。同フィルの首席指揮者兼芸術監督を務める英国出身のサイモン・ラトルが、2夜連続でタクトを振るう。また、優雅なワルツの調べで年の始まりを知らせるニュー・イヤー・コンサートでおなじみのウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団*始め様々な名オケで活躍してきた巨匠、ベルナルド・ハイティンクの組み合わせの妙を楽しめる2夜(Prom73、75)にも注目したいところだ。  

そのほか、16歳でBBCヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤー優勝、以後、人気と実力を兼ね備えたヴァイオリニストとして知られるニコラ・ベネデッティが、3回のプロム(Prom31、PCM5、Prom76)に出演するほか、映画や舞台で活躍する俳優サイモン・キャロウが、英国ミュージカルの礎を築いた作曲家にして俳優、アイヴァー・ノヴェロの功績を称えるプロム36でナレーターを務めるというちょっと変わった趣向の夜もある。

Information

Prom 63 8月30日(木)
19:30
シベリウス「交響曲第4番イ短調」、ドビュッシー「遊戯」ほか
ベルリン・フィル ハーモニー管弦楽団
指揮: サイモン・ラトル
Prom 64 8月31日(金)
19:00
ブラームス「ピアノ協奏曲第2番変ロ長調」、
ルトスワフスキ「交響曲第3番」
ベルリン・フィル ハーモニー管弦楽団
指揮: サイモン・ラトル
Prom 73 9月6日(木)
19:00
ベートーベン「ピアノ協奏曲第4番ト長調」、
ブルックナー「交響曲第9番ニ短調」
ウィーン・フィル ハーモニー管弦楽団
指揮: ベルナルド・ハイティンク
Prom 75 9月7日(金)
19:30
ハイドン「交響曲第104番ニ長調『ロンドン』」、
R・シュトラウス「アルプス交響曲」
ウィーン・フィル ハーモニー管弦楽団
指揮: ベルナルド・ハイティンク
Prom 31 8月5日(日)
19:30
ブルッフ「スコットランド幻想曲」ほか
ヴァイオリン: ニコラ・ベネデッティ
BBCスコティッシュ交響楽団ほか
指揮: ドナルド・ラニクルズ
Prom 76 9月8日(土)
19:30
ラスト・ナイト
ヘンリー・ウッド「英国の海の歌によるファンタジア」ほか
ヴァイオリン: ニコラ・ベネデッティ
BBC交響楽団ほか
指揮: イルジ・ビエロフラーヴェク
*そのほか、Proms Chamber Music 5(8月13日(月)13:00)にも出演予定
Prom 36 8月9日(木)
22:15
テノール: トビー・スペンス
ナレーション: サイモン・キャロウ ハレ管弦楽団ほか
指揮: マーク・エルダー

入門者からコアなファンまで
手軽に気軽に楽しめるオペラ曲の数々

エドワード・ガードナー(左)ロビン・ティッチアーティ(右)プロムスでは毎年、取り上げられるオペラ作品。安価に芸術に触れられるロンドンでも、オペラ鑑賞ともなれば、ときにチケット1枚数百ポンドの値が付くことも。しかしプロムスでは、大多数がコンサート形式とはいえ、一流音楽家たちのパフォーマンスを手頃な価格で楽しむことができる。  

今回、まず注目したいのは、ストーリーは知らずとも、多くの人がその名を知るモーツァルト作曲「フィガロの結婚」(Prom60)。オペラの祭典「グラインドボーン音楽祭」で今年、上演される作品とキャストが、そのままロイヤル・アルバート・ホールにやって来る豪華版だ。また、「トロイの木馬」で知られる古代ローマの叙事詩を基にした、トロイの英雄と彼を取り巻く人々の人生を描く4時間強の大作、ベルリオーズ作曲「トロイアの人々」(Prom11)は、ロイヤル・オペラ・ハウスでの公演を終えたばかりのプロダクションが登場。人気テノール、ヨナス・カウフマンが体調不良で休演するものの、代役のブライアン・ヒメルは、2010年、ロイヤル・オペラ・ハウスで撮影されたビゼー作曲「カルメン」の3D作品に出演したことで一気に知名度を高めた注目株だ。そのほか、閉鎖的な村に住む偏狭な漁師と村民たちのいびつな関係が、とある事件をきっかけに顕在化する様を描いたブリテンの代表作「ピーター・グライムズ」(Prom55)なども上演される。

Information

Prom 11 7月22日(日)
16:30
ベルリオーズ「トロイアの人々」 コンサート形式(フランス語)
ブライアン・ヒメルほか
ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団ほか
指揮: アントニオ・パッパーノ
Prom 55 8月24日(金)
19:00
ブリテン「ピーター・グライムズ」 コンサート形式
スチュアート・スケルトンほか
イングリッシュ・ナショナル・オペラ合唱団&管弦楽団
指揮: エドワード・ガードナー
Prom 60 8月28日(火)
18:30
モーツァルト「フィガロの結婚」 セミ・ステージ形式(イタリア語)
ヴィート・プリアンテほか
エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団
指揮: ロビン・ティッチアーティ

ロンドン五輪を別の角度から
「ロンドン」関連演目あれこれ

ジョン・ウィルソンオリンピック開幕が近付くにつれ、大通りにはユニオン・ジャックが飾られ、関連グッズを始め英国を象徴するものが至るところで目に付くようになった。同時期に開催される今年のプロムスでももちろん、オリンピックやロンドンの街を意識した演目が目立つ。「ロンドン・プライド」と銘打たれたプロジェクトでは、コベント・ガーデンの花売りの女性がエレガントなレディに磨き上げられるまでを描くミュージカル「マイ・フェア・レディ」(Prom2)がセミ・ステージ形式で演じられるほか、18世紀上旬、バロック音楽の大家ヘンデルがときの国王ジョージ1世のテムズ河での舟遊びで演奏したという「水上の音楽」(Prom7)など、ロンドンに関わりのある曲の数々が披露される。  

このほか、英国を代表する作曲家エルガーが20世紀初めのロンドンの街とロンドナーの様子を音で表現した「序曲『コケイン(首都ロンドンにて)』」(Prom1)、ロンドン塔の近衛兵の恋物語をオペレッタにしたギルバート & サリバンの「ヨーマン・オブ・ザ・ガード」(Prom49)、その名もずばり、ハイドンの「交響曲第104番『ロンドン』」(Prom75)など、古今ロンドンの様々な姿を音楽の形で知ることができる。2012年ならではのユニークな試みだと言えるだろう。

Information

Prom 1 7月13日(金)
19:30
エルガー「序曲『コケイン(首都ロンドンにて)』」ほか
BBC交響楽団ほか
指揮: エドワード・ガードナー、ロジャー・ノリントン、
マーク・エルダー、マーティン・ブラビンズ
Prom 2 7月14日(土)
19:00
ラーナー & ロウ「マイ・フェア・レディ」
セミ・ステージ形式 アンソニー・アンドリューズほか
ジョン・ウィルソン・オーケストラ
指揮: ジョン・ウィルソン
Prom 7 7月18日(水)
22:15
ヘンデル「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」
ル・コンセール・スピリチュエル
指揮: エルヴェ・ニケ
Prom 49 8月19日(日)
19:30
ギルバート & サリバン「ヨーマン・オブ・ザ・ガード」
セミ・ステージ形式 リー・メルローズほか
BBCコンサート・オーケストラほか
指揮: ジェーン・グローヴァー
Prom 76 9月8日(土)
19:30
ラスト・ナイト
ヘンリー・ウッド「英国の海の歌によるファンタジア」ほか
ヴァイオリン: ニコラ・ベネデッティ
BBC交響楽団ほか
指揮: イルジ・ビエロフラーヴェク
*そのほか、Proms Chamber Music 5(8月13日(月)13:00)にも出演予定

このほかのお勧めプロム

オリンピック特別イヤーの幕開けは
すべてがメイド・イン・ブリテン

マーティン・ブラビンズ(上) ロジャー・ノリントン(下)女王の即位60周年記念式典が終わり、オリンピック開催を目前に控えた7月。ロンドン中が愛国精神に充ち溢れる中で始まる今年のプロムスは、4人の英国人指揮者が聖火リレーさながらに指揮をバトンタッチしていくプロム1で幕を開ける。演奏されるのも、先述の「序曲『コケイン(首都ロンドンにて)』」や同じくエルガーの「戴冠式頌歌」、ティペットの「チャールズ皇太子の誕生日のための組曲」など、これぞ英国! な曲から、ディーリアスの「海流」など普段あまり耳にする機会の少ない作品、現代作曲家、マーク=アンソニー・ターネイジの世界初演曲まで、すべてが英国人作曲家の手による曲の数々だ。100パーセント英国色に彩られる一夜に、どっぷり浸ってみては。  

Information

Prom 1 7月13日(金)
19:30
エルガー「序曲『コケイン(首都ロンドンにて)』」ほか
BBC交響楽団ほか
指揮: エドワード・ガードナー、ロジャー・ノリントン、
マーク・エルダー、マーティン・ブラビンズ

クラシックだけがプロムスじゃない!
アニメ & ミュージカル・プロム

ウォレスとグルミット発明家のウォレスと、しっかり者のビーグル犬グルミットが、何とプロムスに乗り込んできた! 世界中で大人気のクレイ・アニメ「ウォレスとグルミット」シリーズの主役2人が大暴れするプロムは、まさに小さなお子さんにはうってつけ。プロムスでの新曲発表の準備に追われる2人の様子を描いた新作アニメのほか、2008年にテレビ放映された「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」が、オーケストラの生演奏とともに上映される。また、米ニューヨークにある劇場街、ブロードウェイの息吹を伝えるプロム59では、「キス・ミー・ケイト」や「アニーよ銃を取れ」など、古き良き時代のミュージカル・ナンバーが次々と演奏される。肩ひじ張らずに、気軽にプロムスの雰囲気を味わいたい人はぜひ。  

Information

Prom 20 7月29日(日)
15:30
オーロラ管弦楽団ほか
指揮: ニコラス・コロン
Prom 59 8月27日(月)
20:00
ザ・ブロードウェイ・サウンド
ジョン・ウィルソン・オーケストラほか
指揮: ジョン・ウィルソン

「音楽」とは一体、何なのか
ジョン・ケージの生誕100周年記念プロム

ジョン・ケージホールの座席に着き、音が奏でられる瞬間を今か今かと待っているのに、なかなか始まらない── 実はこの静寂こそが曲だとしたら、観衆たちは一体、何を思うだろう。社会に音楽の持つ意味を問い掛けるような前衛的な曲を生み出し続けた米国出身の音楽家、ジョン・ケージの生誕100年を迎える今年、プロムスでは、ケージの曲をフィーチャーした2夜が用意された。プロム47では、グランド・ピアノの弦に金属や木片を挟んだり、載せたりすることで音に変化をもたらす「プリペアド・ピアノ」を用いる「プリペアド・ピアノと室内管弦楽のための協奏曲」などが披露される。またプロム44で演奏されるのは、「4分33秒」。演奏者が4分33秒の間、舞台上でひたすら沈黙を貫くという、音楽の定義を覆すケージの代表曲の一つだ。 

Information

Prom 44 8月14日(火)
22:15
「リゲティ「ポエム・サンフォニック」、ケージ「4分33秒」ほか
ロンドン・シンフォニエッタほか
指揮: アンドレ・デ・リッター
Prom 47 8月17日(金)
19:45
ケージ「インプロヴィゼーションⅢ」「経験第2番」ほか
BBCスコティッシュ交響楽団ほか
指揮: イラン・ヴォルコフ

人間の内にある魂の声を聴く
コンゴの車いすミュージシャンが登場

スタッフ・ベンダ・ビリリスタッフ・ベンダ・ビリリ ──「外見の先にあるものを見よ」。そんな言葉をバンド名に定めたのは、コンゴ共和国出身の8人のミュージシャンたち。小児麻痺で下半身不随となった車いす生活者と元ストリート・キッズから成る彼らの音楽は、コンゴとキューバの音楽を融合させたコンゴリーズ・ルンバに、R&Bやレゲエ、ファンクの要素を取り入れたユニークなもの。「世界一有名な障害者バンドとは言われたくない」と語る彼らが奏でる旋律とリズムには、まさに剥き出しの魂の叫びが込められている。今回は、コンゴ生まれベルギー育ちで自らを「アフロピアン」と呼ぶラッパー、バロジとともにプロムスに登場。コンゴに根差した伝統音楽と欧州の風が混じり合ったときに生まれる化学反応に期待したい。 

Information

Prom 74 9月6日(木)
22:15
スタッフ・ベンダ・ビリリ、バロジ

広大なホールの隅々に響く肉声
雄大なスケールの大曲

イルジ・ビエロフラーヴェク初めて訪れた人ならば誰もが目を奪われるであろう、広大な円形の空間。このロイヤル・アルバート・ホールの空間だからこそ堪能できる、ダイナミズムに溢れたプロムが2夜連続で演奏される。フランスのロマン派作曲家、ベルリオーズの「レクイエム」(Prom39)は、通常、バンダ(舞台外に設置されるアンサンブル)4組、ティンパニー8対など、巨大な編成が必要 とされる大曲。英国の人気若手テノール、トビー・スペンスがその壮大な音色に彩りを添える。また、翌日に演奏されるのは、オーストリア 出身のシェーンベルクによる「歌曲『グレの歌』」(Prom41)。スケールの大きさゆえに演奏される 機会が限られてしまう、このロマンティックな愛の物語を、複数の合唱団と世界各地で活躍するソロ歌手たちがホールいっぱいに響かせる。 

Information

Prom 39 8月11日(土)
19:30
ベルリオーズ「レクイエム(死者のための大ミサ曲)」
テノール: トビー・スペンスほか
BBCウェールズ交響楽団ほか
指揮: ティエリー・フィッシャー
Prom 41 8月12日(日)
20:00
ケシェーンベルク「歌曲『グレの歌』」
アンジェラ・デノーケほか
BBC交響楽団ほか
指揮: イルジ・ビエロフラーヴェク

荘厳なお祭り騒ぎ!?
やっぱり外せないラスト・ナイト

イルジ・ラスト・ナイト約2カ月にわたり連日続いた音楽祭の最後の夜、ホールの中は、始まる前からサッカーの決勝戦にも似た高揚感に包まれる。日本人にもおなじみエルガーの「威風堂々」から、第2の国歌とも言われる「エルサレム」、そして英国国歌へと続くクライマックスは、まさに演奏者と聴衆が一体となって、その場にいる喜びをかみしめるひとときだ。ゲストは、今年3度目のプロムス出演となるヴァイオリニスト、ニコラ・ベネデッティと、マルタ島出身、澄みわたる高音が美しいテノール歌手、ジョセフ・カレヤ。クラシック音楽界の瑞々しい2つの才能が、プロムス最後の夜を華やかに締めくくる。また、ロンドンのハイド・パークでは、「プロムス・イン・ザ・パーク」と冠した野外コンサートも同時開催される。 

Information

Prom 76 9月8日(土)
19:30
ラスト・ナイト
ヘンリー・ウッド「英国の海の歌によるファンタジア」ほか
ヴァイオリン: ニコラ・ベネデッティ
BBC交響楽団ほか
指揮: イルジ・ビエロフラーヴェク

チケット購入方法

前売券の買い方

ボックス・オフィスで直接予約
Box Office (Door 12) The Royal Albert Hall, London SW7 2AP
受付時間: 9:00-21:00

電話で予約
Tel: 0845 401 5040 受付時間: 9:00-21:00

ウェブサイトで予約
プロムスの公式ウェブサイト(www.bbc.co.uk/proms)より購入可能。
その際、個人アカウントの開設を求められる。

当日券の買い方

すべてのプロムで最高1400枚以上の当日券が売り出される。先着順。現金払いのみ。アリーナ席(オケ正面立ち見席)の一部は通常、開演2時間半前に販売される。残りはロイヤル・アルバート・ホールのドア11(アリーナ席)またはドア10(ギャラリー席: 天井桟敷)で開演45分前から売り出される。

ラスト・ナイトのチケットの買い方

毎年大人気なので、通常とは購入方法が異なる。事前に5つ以上のそのほかのプログラム・チケットを購入し、抽選に参加する「The Five-Concert Ballot」は既に終了。しかしまだ購入手段は残っている。

① 抽選に申し込む
プロムスの公式ウェブサイト上にある「Open Ballot Form」をダウンロード、または公式ガイドブックP159のフォームを切り取り、必要事項を記入の上、郵送で申し込む。

② 事前に鑑賞した5つ以上のプロムの当日券を利用する
5つ以上のプロムの当日券を持っている人は、ボックス・オフィスでラスト・ナイトのチケットを購入できる。7月18日(水)、8月15日(水)、8月31日(金)に少数ずつ、販売される予定。

③ 当日券を購入する
通常のプロム同様、当日券が発売される。例年、徹夜組を含む長蛇の列ができるので覚悟が必要。

ラジオ、テレビでの放送 / 放映

全プロムがBBCラジオ3で生放送されるほか、多くのプロムがテレビ放映される予定。

場所

The Royal Albert Hall, London SW7 2AP
Proms Chamber Musicはカドガン・ホール
Cadogan Hall, 5 Sloane Terrace, London SW1X 9DQ

*そのほか、一部例外あり。詳細は下記ウェブサイトを参照

www.bbc.co.uk/proms

 

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