ロンドンの美術館の「この一点」
ロンドンには美術館がいっぱい。ほとんどの場合、無料もしくは良心的な入館料で世界有数のコレクションを観賞できる。それぞれの美術館を訪れたときにこれだけは見逃したくないという一点を、各常設展から紹介する。最終更新日:21 October 2016
The National Gallery
ジョージ・スタッブス
「ホイッスル・ジャケット」
Whistlejacket, about 1762 / George Stubbs
2000点以上に及ぶナショナル・ギャラリーのコレクション から選ぶ「この一点」は、ジョージ・スタッブスの「ホイッスル・ジャケット」。ほぼ独学で美術を学んだというスタッブスが、馬の身体を解剖しながら研究し尽くした末に描き上げた。
The National Gallery
入場無料
10:00‐18:00(金は21:00まで)
Trafalgar Square, London WC2N 5DN
Tel: 020 7747 2885
最寄駅: Charing Cross
www.nationalgallery.org.uk
Tate Britain
ジョン・エヴァレット・ミレー
「オフィーリア」
Ophelia, 1851–2 / John Everett Millais
英国人画家の作品が多数並ぶ常設展の中でも、一際大きな人気を集めるのが「オフィーリア」。英国が生んだ文豪シェイクスピアの代表作「ハムレット」に登場するヒロインを描いたこの作品は、ヴィクトリア朝時代の芸術の最高傑作と言われる。
ミレイの傑作「オフィーリア」の正体とは - エリザベス・シダルの人生
「ミレイの傑作『オフィーリア』の正体とは」余話
Tate Britain
入場無料
10:00‐18:00
Millbank, London SW1P 4RG
Tel: 020 7887 8888
最寄駅: Pimlico
www.tate.org.uk/visit/tate-britain
The Courtauld Gallery
エドゥアール・マネ
「フォリー・ベルジェールのバー」
A Bar at the Folies-Bergère, 1882 / Édouard Manet
印象派の中心的人物エドゥアール・マネが完成させた最後の作品の主題は、抜け殻のような表情を浮かべるバーメイド。マネが売春の暗喩として好んだオレンジが描かれていることから、この女性が売春婦としても働いていたとの解釈もある。
The Courtauld Gallery
£8.50*(18歳未満は無料、学割あり)
10:00‐18:00
Somerset House, Strand, London WC2R 0RN
Tel: 020 7848 2526
最寄駅: Temple / Charing Cross
www.courtauld.ac.uk/GALLERY
The Wallace Collection
フランス・ハルス
「微笑む騎士」
The Laughing Cavalier, 1624 / Frans Hals
「オールド・マスター」と呼ばれる巨匠たちの作品を中心に展示するウォレス・コレクション。オランダ人画家フランス・ハルスの作品「微笑む騎士」は、当時では珍しい笑顔を描いた肖像画。モデルの正体は騎士ではない可能性が高いという。
The Wallace Collection
入場無料
10:00‐17:00
Hertford House, Manchester Square, London W1U 3BN
Tel: 020 7563 9500
最寄駅: Bond Street / Marylebone
www.wallacecollection.org
Dulwich Picture Gallery
レンブラント・ハルメンス・ファン・レイン
「窓辺の少女」
Girl at a Window, 1645 / Rembrandt Harmensz van Rijn
「光の魔術師」との異名を持つオランダ人画家レンブラント・ハルメンス・ファン・レインの名作「窓辺の少女」。この作品の購入者が自宅に飾ったところ、通行人たちが本物の女の子が窓辺にいると何度も勘違いしたとの逸話が残っている。
Dulwich Picture Gallery
£7(18歳未満は無料)
火~日10:00‐17:00(土・日は11:00から)
Gallery Road, London SE21 7AD
Tel: 020 8693 5254
最寄駅: West Dulwich / North Dulwich
www.dulwichpicturegallery.org.uk
*本ページで紹介した作品は、ほかの美術館に貸出中などの理由で時期によっては常設展から外される可能性があることをあらかじめご了承ください。
< 前 | 次 > |
---|