16 August 2012 vol.1365
道を尋ねる人。試合結果を聞いてくる人。違法だと知りながら観戦チケットの転売を求める人。別に選手として出場したわけでもないのに、お互いの国の健闘を称え合おうとする人。オリンピックの開催期間中、街中で見知らぬ人から話し掛けられる機会がぐんと増えたような気がします。そうして話し掛けられてもそれほど嫌な気分はしないもんだな、と思ったのは私にとっての小さな発見でした。そう言えば、初めて外国旅行したときや海外生活を始めたばかりのころ、現地の見知らぬ人と言葉を交わした瞬間に何よりもうれしさを感じていたような。「一期一会」の言葉が何度も頭に浮かんだ3週間でした。(籠)
ロンドン五輪が閉幕しました。早朝深夜もぎっしりだけれど酔っ払いの少ない陽気な通勤電車、五輪Tシャツと各国の国旗の群れに埋め尽くされた地下鉄車内、突如歩道が封鎖された大通り、その通り上にドラムを持ち込み連夜派手なパフォーマンスを繰り広げたミュージシャン、行きつけのピザ屋で出くわした五輪選手たち——。世界一のスポーツの祭典を、一流選手の夢の競演という枠を超えて、日々の生活の至るところで実感したひとときでした。今日はちょっとくたびれ顔のビジネスマンに囲まれつつ、いつの間に復活した歩道を踏みしめオフィスへ。あっという間に、いつもの日常が戻ってきました。(月)
五輪最終日、男子マラソンを観戦してきました。日本チームの給水所正面に落ち着いたところでレース開始。すると、日本のブースに他国のチームがわらわら集まってきたんです。見ると日本チームがテレビを用意してたんですね。各国チームが仲良く観戦している間に、道を隔てたこちら側でも携帯用中継サイトを見つけたうちの夫の周りに「どうなってる?」と周囲の人がわらわら。その隣で私が日本の両親とスカイプを始めると、「それ日本!? ハロー!」とわらわら。その後はすべての国のランナーにそろって声援を送りました。「国境を越えた五輪精神」とはきっとこのこと。体感できて大満足です♪(鹿)
「オリンピックは大勢の人が殺到してしまう一方、パラリンピックならば当日券を簡単に購入できるんじゃないだろうか」。そう考えていた自分の認識は甘かったようです。チケットを販売する公式サイトをのぞいてみると、人気種目はどれも売り切れ。ロンドン五輪組織委員会の発表によると、史上最多となる250万枚のチケットの実に8割が既にさばけてしまったとのことです。テレビ観戦が主になってしまうのかもしれません。個人的には、北京五輪の金メダリストであり、日本の車椅子テニス選手としては初のプロである国枝慎吾選手の活躍に期待しています。パラリンピックは8月29日から開幕です。(嘩)
< 前 | 次 > |
---|