30 August 2012 vol.1367
パラリンピックの車いすテニス、男子シングルス一回戦を観戦してきました。北京五輪金メダリストの国枝慎吾選手の芸術的な動きの美しさに見とれてしまい、同選手からは1ゲームも取ることができなかったブラジルのラファエロ・メディロス・ゴメス選手のそれでも食らいつこうとする強烈な気迫にも飲まれそうになりました。また日本の眞田卓選手が勝利した、米国のスティーブ・ボールドウィン選手との試合も良かった。眞田選手が絶妙なショットを決める度に、ボールドウィン選手が「あっぱれ」とばかりに拍手を送っていたんです。これぞ真のスポーツマンシップ。パラリンピック精神よ、永遠なれ。(籠)
パラリンピックの車いすバスケ、英国対ドイツ戦を観戦しました。英国が出場していたこともあり、会場は立ち入り禁止にしているエリア以外はほぼ満席。ものすごい熱気の中、圧倒的なスピードで車いすを華麗に操りながら乱闘一歩手前の肉弾戦を繰り広げる選手たちの迫力と美しさに釘付けでした。片や観客席はと言えば、試合に熱中しつつも、敵チームのフリースロー時には遠慮なくブーイング、タイムアウトになればDJに煽られて歌えや踊れやの大騒ぎ。体中に刺青を入れて迫力満点の選手、ビール片手に試合と会場の雰囲気を満喫する観客。今までこの興奮を知らずにいたことを後悔するほどの面白さでした。(月)
テレビ中継でパラリンピックの開会式を観ながら、小学校で同じクラスだった、四肢に障害のあるクラスメートのことを思い出しました。その子は勉強はできるし、絵も上手く、また体育の授業も休むことなく皆と同じくこなしていました。そんな姿に慣れていた私たちほかの児童は、彼女が実は陰でどれだけ頑張っているのかを想像できませんでした。運動会で皆と一緒に50メートル走に参加し、だいぶ遅れて彼女が一人でゴールしたとき、父兄席から一斉に拍手が起きたときの雰囲気を今でもよく覚えています。彼女の強靭な精神力はパラリンピック選手以上だったかもしれないと、今になって思います。(徒)
パラリンピックの開会式に行ってきました。ホーキング博士の登場、傘やリンゴをモチーフとしたアクロバティックな動きで魅せるショー、各国の選手の入場行進など見所は数え切れないほどありましたが、その中でも度肝を抜かれたのは、聖火ランナーの登場です。スタジアムの大きなディスプレーに映る宙に浮いた聖火ランナー。始めは彼が一体どこにいるのか探せなかったのですが、周りの人たちが指差す方向を見ると、煌々と赤く光るオービットの横で、夜空に浮かぶランナーの姿が! まるで夢の世界にいるような気分になった開会式。周りの観客がみんな幸せそうな顔をしていたのも印象的でした。(縞)
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