エリザベス女王の公式誕生日関連行事が開催
シャーロット王女も姿を見せる
バッキンガム宮殿の上空で行われた祝賀飛行を見守るエリザベス女王(写真右から2人目)。
キャサリン妃(同左から2人目)に抱かれているのはシャーロット王女
英国では10日から12日にかけて、エリザベス女王の90回目の公式誕生日を祝う催しが開催された。BBCなどが報じた。
10日には、ロンドンのセント・ポール大聖堂にて記念礼拝が実施された。エリザベス女王は、この日に95歳となった夫のフィリップ殿下と共に臨席。キャメロン首相が聖書の一節を朗読するなどした。
女王の公式誕生日となる11日午前には、ロンドン中心部ホースガーズ・パレードにて「トゥルーピング・ザ・カラー」と呼ばれる軍隊パレードが開催。女王臨席の下で、1600人の兵士と300頭の馬が行進を行った。同日午後には英空軍が祝賀飛行を実施。同軍のアクロバット・チームであるレッド・アローズが、赤、白、青の煙で軌跡を描きながら、バッキンガム宮殿の上空を飛行した。エリザベス女王はほかの王室メンバーと共に、その様子を宮殿のバルコニーから観覧。ウィリアム王子とキャサリン妃の第一子であるジョージ王子に加えて、昨年5月に誕生したばかりのシャーロット王女も姿を見せた。またテムズ川では、約50隻の船が水上パレードを行った。
12日には、バッキンガム宮殿前の大通りザ・マルにて「パトロンズ・ランチ」と題した昼食会が開催された。抽選で選ばれるなどした1万人には、大手スーパーマーケットのマークス・アンド・スペンサーがピクニック用の昼食を特別に用意。断続的な雨に見舞われたにもかかわらず、参加者の多くは当日に配布された雨合羽を着用しながら昼食会を楽しんだ。その模様はグリーン・パークなどに設置された大型スクリーンを通じて中継された。
エリザベス女王は1926年4月21日生まれ。実際の誕生日とは別に、気候が良い6月の土曜日に公式誕生日を設けて祝賀行事を開催している。
女王の公式誕生日関連行事での逸話
記念礼拝に参加した意外な人物
「くまのパディントン」の作者として知られる英作家のマイケル・ボンドが用意した演説を、英動物学者のデービッド・アッテンボローが朗読。この2人と女王は同い年に当たる。またキャメロン首相と共に礼拝に参列したサマンサ夫人着用のノースリーブの服がその場には不適切であるとして、一部から批判を集めた。
軍隊パレードでのトラブル
「トゥルーピング・ザ・カラー」の序盤で、パレードに参加していた近衛兵が失神するトラブルが発生。うつ伏せになったまま動かなくなってしまった同兵はすぐに担架で運ばれた。近衛兵は気温が高くなりがちな6月に厚着の制服を着用するため、パレード中に体調を崩してしまうことが稀にあるという。
パトロンズ・ランチのメニュー
マークス・アンド・スペンサーが用意した昼食の中身は、①サンドイッチ各種、②鶏肉のルラード(ロール焼き)、③スモーク・サーモン、④マチュア・チーズ、⑤ポーク・パイ、⑥ラズベリー・ロイヤル(ジェル状のデザート)、⑦バタフライ・ケーキ、⑧アップル・ジュース、ピムス、水。食材には英国の名産物をふんだんに使用。
Sources: Evening Standardほか