東日本大震災から3周年を迎えた3月11日に合わせて、英国の各メディアは被災地の状況を伝える記事を掲載した。
BBCの取材班は、福島第1原子力発電所から5キロの距離にある福島県浪江町などを訪問。震災発生以来、現在も荒廃したままの状態である同町の様子を「3年にわたり時間が停止しているかのよう」と述べた上で、被災者や医療関係者たちに取材を行った模様を電子版に綴っている。また同記事は、現在までに放射能被害を原因とする死者は出ていないものの、「恐らく避難生活での孤独や不安」を理由として自殺する人々が増えていることにも触れている。
「ガーディアン」紙は、福島県郡山市の幼稚園の様子を写した写真などを掲載。放射能の影響を鑑みて、2歳以下の子供が外遊びをする時間を一日15分までと制限した原発事故直後の措置を受けて室内に設置された砂場で、今も子供たちが遊ぶ姿を紹介している。
福島第1原発の敷地内を訪れた「デーリー・テレグラフ」紙の記者は、同発電所の内部では壊れた機材や瓦礫、煤が多く見かけられたと記した上で、同原発では汚染水処理が最大の問題となっていると報告。「タイムズ」紙は、原発再稼働を目指す安倍政権の方針を擁護する社説を掲載した。
Mon, 09 December 2024