（ロンドン １月17日 時事）イングランド銀行（中央銀行）健全性監督庁（PRA）は17日、銀行の自己資本強化に関する国際金融規制「バーゼル3」の最終化を巡り、自己資本比率の引き上げを2027年1月1日に延期すると発表した。米国の資本規制強化案の導入が不透明であることを踏まえ、財務省と協議して決定した。

米国では、同強化案に対して銀行業界から強硬な反発が起きている。このため、トランプ次期米政権下で規制緩和や廃止の可能性があるとの見方が出ている。PRAによると、導入延期で「米国の実施計画がより明確になるまで、多くの時間を確保できる」ほか、英銀行の競争力維持や成長を考慮したという。

ルール適用の遅れを踏まえ、25年2月28日としていた暫定資本制度への移行期限を延期。時期については再度調整する。