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Tue, 19 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

ボストン・マラソン爆発事件


The Times The Times
狂気よりも大きく強い力とは

チェチェン共和国のカディロフ大統領は、容疑者たちの価値観は彼らが米国で身に着けた生活態度を通じて形成されたものであると主張した。しかし、チェチェンの聖戦思想の影響を受けたことで容疑者の内面が形成されたという見方にも同じくらいの信憑性がある。絶対主義の幻想と、恣意的な暴力の無慈悲さにテロリストは憧れる。自由主義社会は本質的にそうしたものに対して脆弱(ぜいじゃく)だ。だが、自由が生んだ想像が持つ力は、狂気よりもずっと大きくそして強い。(4月20日)


IndependentThe Guardian
ソーシャル・メディアの功罪

米連邦捜査局(FBI)とボストン警察が容疑者を追跡中にボストン市内の街路が無人状態となっているころ、インターネット上では大混雑が生じていた。ウェブ・フォーラムには、事実とは異なる憶測が飛び交っていたのである。だが、一般大衆から提供される情報が捜査に貢献することもあり得る。ソーシャル・メディアは今後も情報と偽情報をともに生み出し続けるだろう。結局、誤用されてしまうこともあれば、前向きな変化に使われることもあるということだ。(4月23日)


Independent Independent
グアンタナモに収容すべきではない

米連邦検事が告訴の手続きを迅速に進めたことで、容疑者が軍事法廷に送り込まれるのを阻止したのは歓迎すべき動きである。彼がアルカイダなど米国外のテロ組織の活動に関与していたとの証拠があれば、悪名高いグアンタナモ米軍基地に収容される可能性が生じるが、そのような証拠は今のところ出ていない。裁判が行われるまで、軍や中央情報局(CIA)が容疑者を尋問することについては問題ない。しかし、彼が裁かれるべき場所は通常の刑事司法裁判所である。(4月23日)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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