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Tue, 19 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

キャメロン首相による移民制限

The Times
「タイムズ」紙 2月28日

全く減少させることができなかった

キャメロン首相が移民数を数万人単位に減らすという公約を掲げたにも関わらず、全く減少させることができなかったことは注目に値する。国民統計局が発表した最新の調査によれば、移民の入国数と出国数の差を示す純移民数が20万人増加したというのだ。多くの雇用者たちが、英国人よりも移民を採用しているという事実から目を背けてはならない。政府は教育制度や文化を通じて技術習得と勤労意欲が英国人の習性となるような環境を整えることが必要である。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 2月27日

手堅い現実主義で解決せよ

移民増に頭を悩ましているのは英国だけではない。とりわけ公共サービスの負担が増している現状においては当然である。ロンドンを訪問したメルケル独首相も欧州連合(EU)内での移動の自由に対する英国の懸念を共有すると発言したが、ほかのEU加盟国の首脳たちがこの問題に取り組み出したことは心強い。移民問題に関しては、達成できる見込みのない目標を掲げるよりも、手堅い現実主義の方が解決により近付くことができるはずだからである。


The Independent
「インディペンデント」紙 2月27日

移民は我々の生活を豊かにする

移民は経済的繁栄を示す兆候であり、またさらなる発展に向けてのきっかけにもなる。移民の流入によって賃金が抑制されたり、職が得られなくなったりしたと考える低所得者層の人々の存在を鑑みれば、移民を肯定する主張を行うのは政治的には難しい。だが移民は経済活動を刺激し、我々の生活をより豊かにするのだ。不法移民を取り締まる政府の施策は評価するが、優秀な学生や富を生み出す起業家を世界中から誘致するための取り組みはまだ不十分である。


 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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