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Mon, 23 December 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

アンディ・マリー選手のウィンブルドン制覇


The Times
ナイト爵の受勲にはまだ早過ぎる

ウィンブルドン制覇は、彼に巨万の富と称賛をもたらすであろう。キャメロン首相は、これらの栄誉に加えてナイト爵を授けるべきだと言う。マリー自身はもうこれ以上の偉業を達成することはできないと考えているかもしれないが、彼がテニスの4大大会における優勝をさらに積み重ねるという可能性はある。現時点でナイト爵を与えれば、それはすなわち彼がもう全盛期を過ぎてしまったかのように示唆する恐れがある。だが、彼の全盛期はまだこれからではないか。(7月10日)


The Guardian
勝利は私たちではなくマリーのもの

国中が熱狂した。しかし勝利をつかんだのは個人であって、国家ではない。マリーの偉業を、世の人々は様々な形で意味付けしようとする。英国の新たな英雄が誕生する場に居合わせたいと考えたキャメロン首相が試合を観戦し、サモンド・スコットランド首相は特等席から不必要なまでにスコットランドの国旗を振り回していた。だがマリーは自身の勝利以外の何かに感動を求めたりはしないだろう。ウィンブルドン制覇は私たちではなく、マリーの勝利なのだから。(7月8日)


Independent
今はただ英雄を称えよう

フェデラー、ナダル、ジョコビッチといった偉大な3選手には永遠に勝つことができないのではないかと思わせる日々が長く続いた。しかし、マリーは負けっぱなしではなかった。彼のウィンブルドン制覇が英国テニス界に金字塔を打ち立てたと考えたいが、実のところ彼は英国外で腕を磨いている。マリーの次に来る英国人選手は、世界ランキングで200位かそこらに位置しているに過ぎない。英国テニス界の未来についてはまだ分からない。今はただ英雄を称えよう。(7月8日)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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