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Wed, 20 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

開幕を控えたロンドン五輪


The Sunday TimesThe Sunday Times
パーティーを始めよう

Let's get the party started

五輪に対して冷めた態度を取るのは簡単だ。仮に「不満を言う競争」なるものがあれば、英国人は金メダルを次々と獲得することだろう。五輪ほどの催しであれば、世界レベルの愚痴が聞けるに違いない。ただ五輪とは、この厳しい時代に、英国を世界に向けて紹介し、かつ純粋な楽しみを得られる絶好の機会だ。今後も人々は様々な問題と巨額の開催費用についての文句を言い続けることだろう。でも、もし物事が上手く進んだら誇りに感じて良い。さあ、パーティーを始めよう。(7月22日)


The GuardianThe Guardian
真の目的を達するには10年かかる

It might take a generation to achieve

五輪開催地となった、ロンドンで最も貧しい地区の一つであるリー・バレー地区に好況が訪れようとしている。ただこの街を、どこか別の地区へと通勤する裕福な中流階級の居住地にすることが再開発の真の目的ではない。どのような尺度で計画の成否を判断するかは難しいが、少なくとも雇用と、学校の教育水準の上昇と、良質で無理なく購入できる住宅を用意できるかどうかは評価基準に含まれるべきだろう。それらを実現させるためには今から10年を費やすことになるかもしれない。(7月21日)


IndependentIndependent
英国にとって素晴らしい機会

The Games is a great chance

本紙は、五輪が「不平不満の先制攻撃で始まるが、最後には人々は驚くほど楽しい時間を過ごすことになる」と以前に予想したが、この考えは今も変わらない。マイナス思考をする人々は、期待値を下げるための工夫をしているのか、スポーツ嫌いなのか、それとも商業主義に満ちた雰囲気に怒りを覚えて五輪に反対しているのかは分からない。だが、疑念はとりあえず捨てよう。五輪とは、我々にとって、新たな友人を得て、世界中の人々に影響を与える素晴らしい機会なのだから。(7月22日)


 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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