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Sat, 16 November 2024

木村正人の英国ニュースの行間を読め!

米大統領選でオバマ大統領が再選


The Times The Times
新しい米国を統治できるのか

オバマ大統領を支持したのは、若く、そして様々な民族的背景を持つ者たちであった。新たな米国が形成されつつある今、同大統領は、急速に変化を遂げているこの国を果たして統治できるのか。大統領の再選が確定した後、ニューヨークの株式市場は急落した。野党の共和党は対立姿勢を強めている。シリアでは殺戮が継続中だ。過去に再選された大統領はスキャンダルの餌食となっている。様々な課題が立ちはだかるオバマ大統領の2期目が実に楽しみである。(11月8日)


The GuardianThe Guardian
「財政の崖」を乗り越えよ

米連邦議会が行動を起こさなければ、ブッシュ政権時から実施されてきた減税措置が失効すると同時に強制的に歳出削減が始まるといういわゆる「財政の崖」に米経済は直面する。オバマ大統領は、間もなく共和党と交渉を妥結する必要に迫られるだろう。財政の崖が現実化すれば、米国は不景気に突入するかもしれない。再選の前も後も同じオバマという人間ではあるが、今の彼は以前よりも強い意志を持つ大統領となった。同大統領は勝利を手にした。その勝利を確定させるのが彼の次の仕事だ。(11月8日)


Independent Independent
欧州が投票すれば圧倒的勝利だった

再選を目指した選挙活動を通じて、オバマ大統領は米国で進行中の社会的な変化がどう定着しつつあるかを示した。ロムニー共和党候補が掲げる保守的な政策に反発するヒスパニック系や黒人さらには女性からの得票に依拠することで、僅差での勝利をものにしたのである。一方で、欧州各国から寄せられた余りあるほどの支援はオバマ大統領を満足させたに違いない。欧州にも米国大統領を選ぶための投票権があれば、彼は地滑り的勝利を収めていたはずである。(11月8日)

 

木村正人氏木村正人(きむら・まさと)
在英国際ジャーナリスト。大阪府警キャップなど産経新聞で16年間、事件記者。元ロンドン支局長。元慶応大法科大学院非常勤講師(憲法)。2002~03年米コロンビア大東アジア研究所客員研究員。著書に「EU崩壊」「見えない世界戦争」。
ブログ: 木村正人のロンドンでつぶやいたろう
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