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Sun, 22 December 2024

不動産購入までの流れ

イギリス不動産の購入には、弁護士を雇ったりと、日本で行う場合と少々勝手が違う。その購入までの手順を追って見てみよう。

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資金調達
Finance

現在、イギリスの金融機関では、原則として海外在住者に対して住宅ローンとしてお金を貸さない。また、日本でも海外の物件投資のために、住宅ローンを組むことは難しい。そのため、海外在住者でイギリスの不動産を購入した人の多くは、英国事情通の自営業者、多額の遺産を相続した人などの現金所持者である。また、購入までには、事務弁護士に対する費用や書類作成費用などもかかるため、購入希望価格より多めに資金を用意しなければいけない。


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購入目的を決める
Purpose of Property Purchase

自分一人、もしくは家族で住むのか、あるいは不動産投資の為に購入するのか、まず、物件購入の目的を決める。投資の場合、傷んだ物件でもリフォームして価値を上乗せするなど、目的によって物件の種類も違ってくる。また、イギリスは日本と違って外国から移住してきた人が多く、特にロンドンでは半分近くが外国人。エリアによって治安もまちまちで、それによって物件の価値にも差が出やすい。


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for sale

物件検索・視察
Search & Viewing

物件はエージェント(不動産業者)のウェブサイトなどを利用して、日本にいながら探すことができる。気になる物件があったら、エージェントに連絡をして実際に見に行ってみよう(ビューイング)。イギリスでは3~8月が不動産売買のシーズンで、この間、良い物件はすぐに買手がつく。ピンと来たら、いち早く連絡を!


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エージェント

オファー
Offer

気に入ったら、エージェントを通し、できるだけ早く希望価格を提示して購入意思を伝える(オファー)。始めは希望価格より20%低い価格を提示するのがコツだ。また、価格に「Asking Price」と表示してある物件は要チェック。意味を持たないこともあるが、中には「価格交渉に応じる」という意味を持つこともある。


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価格合意
Proceed to Contract

情報開示が徹底されたイギリスの不動産市場では、100万ポンド(1億6000万円)以下で売り出される物件は、比較的合理的な価格がつく傾向がある。エージェントを通した交渉により、大まかな売買価格の合意を得たら、契約交渉に入る。売手に引越しや事業資金のために必要な額があるなど、値下げにも限度がある場合もある。購入同意価格の10%を支払う仮契約(エクスチェンジ・コントラクト)までは、早くても6~8週間くらいの時間がかかる。


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建物の価格調査
Surveyor

買手は、独立した不動産鑑定士に建物のコンディションや物件の適正 価格、構造上に問題があるかどうかを調べてもらい、レポートを受け取ることができる。レポートは価格交渉の材料として使える。もちろん、欠陥が見つかったときは、修繕要請や購入の申し出を取り下げることもできる。


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事務弁護士による契約手続き
Solicitor

売手側と買手側、双方の弁護士が間に立ち、本契約を行う上で必要な書面のやり取りを行う。不動産鑑定士のレポートの確認や、地方自治体や登記書への物件確認手続きなどのやり取りを、弁護士は郵送で行う。そのため、購入までには3~4ヶ月くらいはかかる。また、売手が所有するソファやタンスなどの家具がどうしても欲しい場合、交渉により購入も可能だ。


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エクスチェンジ・コントラクト
Exchange Contract

必要書類が揃ったら、双方の事務弁護士の協議の上で仮契約(エクスチェンジ・コントラクト)を行う。ここで頭金として購入価格の10%を支払い、残金の支払い期日を決定する。お金は自分が依頼した事務弁護士へ送金する。


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最終決済
Completion

仮契約時に決定した期日(通常1~4週間以内)までに残金を支払い、物件の所有権が買手側に移る。もし、この段階で購入を拒否したり、残金の支払いが不可能になっても、頭金は返却されない。


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鍵の受け渡し
Collect

残金が支払われた後、双方の事務弁護士が、購入された物件が空き家になっているかを確認し、家の引き渡しが行われる。その後は、公共料金の名義変更手続きなど利用準備を始められる。フラットを購入した場合は、年に2回、管理費を払う必要がある。


注意事項


弁護士に送金する前の必要書類
Regulation

契約書2001年9月11日アメリカ同時多発テロ以降、マネーロンダリングも含め、イギリスでは本人確認がとてもシビアになった。そのため、送金をする際にいくつかの書類を揃えなければならない。パスポートのコピー、確かに日本に居住しているということを証明する為に国際運転免許証、英語表記された銀行の残高証明書が必要になる。


仮契約が成立するまでは何が起こるか分からない
Gazumping

イギリスは契約社会。双方が契約書にサインするまでは、どんなどんでん返しが起こるか予測できない。購入価格について合意していても、他者がそれを上まわる金額を提示した場合、簡単に破談してしまう(ガザンピング)。交渉に入ったら、なるべく早く事を運ぶことが大切だ。また、購入できなくても事務弁護士費用など(10万円位)は支払わなければいけない(かかった時間によって異なる)。

不動産広告&専門用語説明


  • FURN:furnished 家具付き
  • REC:reception 応接間
  • REC:reception 応接間
  • DIN.RM:dining room 食堂
  • BD.RM:bedroom 寝室
  • GDN:garden 庭
  • GRG:garage ガレージ
  • OSP:off street parking 前庭の駐車スペース
  • F/H:freehold フリーホールド物件
  • L/H:leasehold リースホールド物件
  • DEP:deposit 敷金

ソリシター(事務弁護士) Solicitor
買手に代わって物件購入に関する交渉や手続きをしてくれる。

サベイヤー(不動産鑑定士) Surveyor  
物件のコンディションなどを調査してくれる。

インシュランスブローカー(保険斡旋会社) Insurance Broker
建物や内装、家具などにかかる年間保険契約を斡旋してくれる。

アカウンタント(会計士) Accountant   
年間家賃収入に対する税金支払いの相談から事務手続きを請負う。

ポーター(管理人) Porter
購入した物件を管理してくれる管理人。

ミスター・パートナー2009年10月号より

不動産日系不動産
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