20 September 2012 vol.1370
先日「自宅の庭で不発弾が見つかった」と報告したばかりですが、今度は英国国境庁の入国管理官のガサ入れが自宅に来ました。元フラットメートの一人が適切なビザを持っていなかったというのが理由のよう。訪れたのは月曜日の朝6時。この時間に激しいノック音で叩き起こされるだけで「勘弁してよ」なのに、それだけでは済まなかった。強引に自室に入ってきて室内を点検する、いすの上に置いてあった荷物をどかして座り込む、台所に移動したかと思うとキッチン扉を全部開けて「なんだ、ただのキッチンじゃないか」とつぶやく。さすがにちょっとこれはひど過ぎるんじゃないか、と思ってしまいました。(籠)
我がフラットの大家さんの飼い犬、ヨークシャー・テリアのロッキーが最近、スポーツ刈りにされました。とてもテリアとは思えぬ凛々しい姿。身体をかゆがっていたロッキーを獣医に診せたところ、薬を塗るために刈られたそうで、折りしも秋の到来で寒さのあまりフルフル震えています。ところでこのかゆみの原因、なんと「花粉症」なのだとか。そういえば最近、くしゃみも頻繁にしていたような。抗アレルギー薬を飲まされ、かゆみ止めの薬を塗りたくられ、公園への出入りを禁止されたロッキー。これらの処置を行うことで、体調は改善してきましたが、外で遊べない犬って……。これも現代病でしょうか。(月)
以前この欄で、種からアボカドを育てる計画を発表したところ、読者の方から「寒いところではアボカドの実はならないので止めた方がいい」というアドバイスを戴きました。その方もご自宅の庭でトライし、枯れてしまったとのこと。でも、以前「ガーディアン」紙か何かで栽培法を読んだ記憶があるので、もしかしたら成功した人もいるのでは? と思い、しつこく検索してみました。食べ終わった種を球根みたいに植える方法が出ていたのですが、「葉が出てきたら水はやり過ぎないように」という記述の後、ルバーブはもっと簡単に育てられますと唐突に締め括られていました。やはり無理なんでしょうか。(徒)>
ロンドン在住の小説家、黒木亮氏の代表作である巨大投資銀行を読んでちょっとしたうれしい驚きがありました。物語に登場するヘッジファンドのオフィスが、恐らく弊社オフィスのすぐ近くにあるビルに入居しているという設定になっているのです。だから、小説の中には見慣れた風景が頻繁に出てきます。ホルボーン駅前の新聞販売店や、実はあんまりおいしくない青空市場に並べられた果物、そして大通りの両脇に立つ木々といった何気ない日常風景の描写が実に見事。自分までこの小説の登場人物になったみたいです。以来、毎日飽きるほどに通り過ぎている光景が突然輝き出したような気がします。(嘩)
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