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Thu, 28 March 2024
16 January 2014 vol.1403

トッテナムの黒人男性射殺事件は「合法」

家族や支援者たちから罵声も

死因審問の結論が発表された王立裁判所前で8日、涙を見せるマーク・ダガン容疑者の母パメラさん(中央)
死因審問の結論が発表された王立裁判所前で8日、
涙を見せるマーク・ダガン容疑者の母パメラさん(中央)

 2011年8月にロンドン北部トッテナムで発生した警察による黒人男性射殺事件をめぐる死因審問で、8日、陪審員たちは警察の行為が合法であったとする結論を下した。この事件における警察の対応への不満がきっかけとなり、11年の夏にはイングランド各地で暴動が発生。13年1月より、審問が開始されていた。「ガーディアン」紙などが報じた。

11年8月4日、銃犯罪を取り締まる警察部隊「トライデント」の警官が、ギャングの一員と見なしていた当時29歳のマーク・ダガン容疑者を追跡。同容疑者が乗り込んでいたタクシーを停車させた後、警察は同容疑者が銃を所持しているとの認識の下で発砲、胸部に銃弾を受けた容疑者は死亡した。

 審問では、事件の真相や警察の行為に過失がなかったかなどを調査。陪審員たちは、警察に取り囲まれた際に、ダガン容疑者は銃を所持していなかったと判断した一方で、射殺される直前に銃を破棄していた可能性があり、警察の行動は合法的であったとの結論に達した。

BBCによると、審問の結論が下されたロンドンの王立裁判所内では、ダガン容疑者の家族が陪審員に向けて罵声を浴びせるなど異例の事態に発展した。また裁判所前では警察関係者に対してダガン容疑者の支援者が「殺人者」と呼ぶなどの光景が見られた。

ダガン容疑者の家族は、暴力手段に訴えないよう支援者に呼び掛ける一方で、裁判などを通じて今回の審問が出した結論に異を唱える意向を示した。またロンドン警察は、トッテナム地域の住民たちとの対話を行っていくとの方針を表明している。

写真で振り返る2011年イングランド各地の暴動

暴徒により火を付けられた
カーペット販売店
暴徒により火を付けられた カーペット販売店

顔を覆い、警官と対峙する暴徒
顔を覆い、警官と対峙する暴徒

暴動発生後、市街の清掃のために集まった
ロンドン市民たち
暴動発生後、市街の清掃のために集まった ロンドン市民たち

 
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