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Tue, 19 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

欧州議会選での反EU勢力の躍進

The Times
「タイムズ」紙 5月27日

欧州議会選での反EU勢力の躍進

欧州議会の議員たちは、思うようにいかなかった今回の結果に対しては、目をつぶっておけばいいと考えたくもなるだろう。同議会議員の約7割が主要政党に所属し、極右や極左が協力し合って何かを行うことは難しいであろうことを鑑みれば、欧州議会での仕事をこれまで通りに進めることも可能だが、そのような対応は間違っている。欧州連合(EU)の関係を深める取り組みは、不和と過激思想を生み出す要因であることがもはや明らかになってしまった。


The Daily Telegraph
「デーリー・テレグラフ」紙 5月27日

EU交渉の目標を明らかにすべき

英国と欧州の関係は変化を求められている。英国独立党が躍進しただけでなく、EUびいきの自由民主党が惨敗した。保守党は、EU残留の是非を問う国民投票の実施を掲げ、かつ実現できる唯一の政党であることから国民の思いを理解していると主張するが、この施策だけでは不十分である。キャメロン首相は、EU交渉で何を達成しようとしているのかをすぐにでも明らかにすべきだ。その発表を遅らせれば遅らせるほど、有権者たちは疑念を膨らませていくことになるだろう。


The Independent
「インディペンデント」紙 5月27日

EUの理想には今でも正当性がある

欧州議会選で勝利した極端な反動主義者たちの何人かは、欧州がかつてキリスト教を信仰する閉鎖的な国民国家であり、大部分が白人で構成されていた時代に戻りたいという通俗的な幻想にすがる人々の思いを象徴している。しかし、そのような過去がよみがえることはない。壊滅的な紛争を避けるためには、権限のある共通の機関を設けて欧州各国の相違をなくす以外に道はないという展望には、今でも正当性がある。EUは今後も存続し、英国はEUの中心に居続けるのだ。


 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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