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Wed, 20 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

英メディアに関する独立調査委員会の提言


The Sunday Times The Sunday Times
新聞は自由のために戦うべき

キャメロン首相はメディアへの規制を促す政治的圧力に対してよく立ち向かったとはいうものの、そのほかの政治家たちは今にも銃の引き金を引こうとしているかのようにこの業界への対決姿勢を露わにしている。違いを脇に置き、一丸となって国民の理解を得ることができるような規制システムを構築できるかどうかはメディアの手にかかっている。それができなければ、この業界は法で縛られることになり、それが民主主義にとって良い結果をもたらすことはない。(12月2日)


The GuardianThe Guardian
調査報告書を心に留めよ

レヴソン判事率いる独立調査委員会が公表した報告書内で提言されている案の中には、キャメロン首相や、大多数のメディアが納得できないものも含まれていた。しかし、この騒動が起こる以前に戻ることは許されない。多くの提言を、法律を用いることなく実現させることは可能かもしれない。それは「法令に基づいた自主規制」を求める人たちにとっては不十分かもしれないが、メディア業界がこの調査による教訓を真剣に捉えていることを示すことはできるだろう。(12月3日)


Independent Independent on Sunday
政府ではなく裁判所の管轄

本紙は盗聴事件の被害者に対しては同情を感じる一方で、法律は、特殊な犯罪によって苦しみを受けた被害者たちの意見を基にして決めるものではないと考える。もしそのような仕組みを採用するとなれば、たちまち死刑制度を復活しなければならなくなるだろう。議論の焦点となっている「法令に基づいた自主規制」がなくとも被害者を保護することはできるはずだ。「メディアの規制は政府関連団体ではなく、裁判所によって管理されるべき」とする意見に賛成である。(12月2日)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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