マロニエがパリの街路を爽やかに彩る春。
暖かい風が吹き始めるこの季節、
マルシェには色鮮やかな食材が並び、
セーヌ川のほとりは、
春の日差しを満喫するパリジャンでにぎわい始める。
そんなパリの旬を味わうべく、
とっておきのアドレスをご紹介!
(フランス・ニュースダイジェスト編集部)
アンボワーズ Amboise
パリ・モンパルナス駅もしくはオーステルリッツ駅からアンボワーズAmboise駅まで1時間40分~2時間
「フランスの庭園」と呼ばれる、風光明媚なロワール渓谷に立つ古城で有名な町。古くから商業の要所として栄えていたが、国王シャルル8世、フランソワ1世がアンボワーズ城で過ごした15世紀から16世紀に掛けて栄華を誇った。
アンボワーズ城から地下道でつながっているクロ・リュセ城では、フランソワ1世に招かれたイタリア・ルネサンス期の万能者レオナルド・ダ・ビンチが過ごし、ここで数々の驚くべき発明を残した。彼の設計図を基に当時の資材で40の発明品を再現、展示してある。
こぢんまりとした情緒あるこの町には、レストランやホテル、ブティックがまとまっており、トゥール駅から在来線で約20分という便利さも魅力だ。
オンフルール Honfleur
パリ・サンラザール駅からSNCFでトルーヴィル・ドーヴィルTrouville-Deauville駅まで約2時間。トルーヴィル・ドーヴィル駅からオンフルールまで約40分
17世紀に造られた北フランス最古の港が存在するオンフルール。この旧港には色とりどりの帆船が停泊し、港を囲むように木組みの個性的な建物やカフェ、レストランが並ぶ。
画家コローやブーダンを始め、詩人ボードレール、作曲家サティなど、この風情ある町に魅了されたアーティストや作家などは枚挙にいとまがない。高台にある典型的なノルマンディー様式のホテル「フェルム・サン・シメオン(Ferme St-Siméon)」には、19世紀の画家たちが頻繁に訪れた。
海岸、町並み、丘を含むすべてで、季節ごとに絵になる風景が眺められるので、一年中観光客でにぎわう。
ブルゴーニュ Bourgogne
パリ・リヨン駅からSNCFでブルゴーニュの首府、ディジョンDijon駅まで約1時間35分
パリの東南、ブルゴーニュは緑豊かでなだらかな丘陵地帯。見渡す限りブドウ畑が続き、強い日差しに恵まれたこの地は、ワインの名釀地として知られている。その中でも辛口白ワイン「シャブリ」や最高級ワイン「ロマネ・コンティ」は特に有名。
中世の面影を残すこの地方の中で、ユネスコ世界遺産に登録されたヴェズレーの聖マドレーヌ大聖堂は必見ポイント。聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路として繁栄し、今でもなお巡礼者が絶えず訪れる聖地として称えられる。美食としても名高いブルゴーニュ地方では、牛の赤ワイン煮(ブッフ・ブーギニヨン)、エスカルゴ料理などの名物料理を楽しみたい。
ランス Reims
パリ・東駅からSNCFでランスReims駅まで約45分
シャンパーニュ地方の中心都市ランスは、シャンパンの名産地であるだけでなく、歴代フランス国王の戴冠式が行われたノートルダム大聖堂やサン・レミ聖堂、そして大司教の館、トー宮殿という3つのユネスコ世界遺産がある。ゴシック様式の傑作、ノートルダム大聖堂では彫刻やほほ笑む天使像、印象派の画家シャガールが手掛けたステンドグラスを堪能できる。
パリで活躍した藤田嗣治が洗礼親である友人ルネ・ラールに依頼されフレスコ画や内部装飾を手掛けたフジタ礼拝堂は郊外にある。またランス近郊にあるエペルネは、シャンパンを発明したとされるベネディクト会修道士ドン・ペリニヨンゆかりの地。モエ・エ・シャンドンなどの一流シャンパン・セラーが立ち並び、そのカーヴを訪れることもできる。
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