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Tue, 19 November 2024

知って楽しい建築ウンチク
藍谷鋼一郎

労働党のガス・電気料金 凍結政策

The Times
願いごとをするだけでは不十分

世界をより良いものとするためには、願いごとをするだけでは不十分だ。ミリバンド党首は、市場がいかに機能しているかを理解できていないようである。彼はガス・電気会社が不当利益を得ていると考えているようだが、これらの会社の利ざやは微々たるもので、しかも彼らが料金を決めているわけではない。また英国におけるエネルギー料金は欧州では最も安く、光熱費が高いのは我が国が主にセントラル・ヒーティング方式を採用するなどしているからだ。(9月26日)


The Guardian
選挙の争点となればなお良い

ミリバンド党首は与え得る実質的な影響力と、票を稼ぐための象徴という意味において、政治的に意義深い声明を出した。2015年から17年までガス・電気料金を凍結するというその内容は、生活費の上昇と企業による不当利益という、同党首が国家的な危機と判断した問題のまさに根幹をえぐるものであった。エネルギー市場の歪みと対峙するための正しい政治的取り組みであり、今回の彼の発言によって公共料金のあり方が選挙の争点となればさらに良い。(9月24日)


The Independent
どうやって実現するというのか

生活費と既得権益という2つの問題への解決策を組み合わせた「ガス・電気料金の凍結」という提言は見事というほかない。この公約は人気を集めるであろう。また電気料金については厳しい対応を取ろうとしている連立政権からお株を奪うという意味で、政治的にも賢明な行動である。だが、電力会社に対して料金の値下げを強いると同時に投資を継続するようどうやって求めていくというのか。言うは易しだが、いかに実現しようとしているのかが分からない。(9月24日)

 

藍谷鋼一郎:九州大学大学院特任准教授、建築家。1968年徳島県生まれ。九州大学卒、バージニア工科大学大学院修了。ボストンのTDG, Skidmore, Owings & Merrill, LLP(SOM)のサンフランシスコ事務所及びロンドン事務所で勤務後、13年ぶりに日本に帰国。写真撮影を趣味とし、世界中の街や建築物を記録し、新聞・雑誌に寄稿している。
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