チャンネル4のドラマ「エリザベス一世」で米エミー賞主演女優賞、映画「クイーン」でベネチア国際映画祭最優秀女優賞と女王役で立て続けに栄冠をものにしたヘレン・ミレン(61)。米国ではジェシカ・ラング(57)、英国ではミレンが中高年の女優でセックス・アピールを保っていると言われているが、現にデオドラント「シュア」が50歳以上の英国女性1000人にとったアンケートによると、過半数が「セクシーなセレブ」にミレンを挙げた。デビューの時から現在まで、舞台、映画としょっちゅう脱いでいて、最近だと3年前の「カレンダー・ガールズ」でヌードになったが、品があってダブついてない身体はたしかにセクシーかも。
もちろん実力あってのこと。冒頭の二冠以外にも、「キャル」、「英国万歳!」とこれまで2度、カンヌ国際映画祭の女優賞を受賞したほか、5年前の「ゴスフォード・パーク」では全米批評家協会賞助演女優賞、ロンドン警視庁の新人研修にも採用されたというドラマ「第一容疑者」シリーズではエミー賞、BAFTAを始めとする25を超える国際賞を獲り、オスカーにも何度かノミネートされている。OBEは辞退したが、3年前、デイムの称号は受け取った。
「ペントハウス」誌のモデルが総動員したという、ローマ帝国のエロスと退廃を描いた「カリギュラ」や、監督グリーナウェイ、音楽ナイマン、衣装ゴルチエの「コックと泥棒、その妻と愛人」、大先輩マギー・スミスとともに頭1つ抜け出ていたアルトマン監督の「ゴスフォード・パーク」と、中身ぎっしりのエキセントリックな作品で、毎度手応えのある演技を見せるミレン。「クイーン」のエリザベス二世役で、来年のオスカーに1番近い女優と召されており、快進撃はまだまだ続く。