サルコジ & ブルーニ、そしてオランド
エリゼ宮の伝統が崩壊危機!?
2012年、大統領に選出されたときの
オランド氏とバレリーさん。
当時は仲睦まじく見えたが……
先月10日、仏ゴシップ誌「クローザー」がスクープした、オランド仏大統領(59) と仏女優ジュリー・ガイエ(41)の「情事(リエゾン)」。フランスではここ数カ月にわたって2人の不倫疑惑が噂になっていたが、同誌が証拠写真とともに7ページにわたって記事を掲載。大統領は発売日当日に、記事は「プライバシーの侵害」であるとして法的処置に訴えるぞと威嚇(いかく)した。なんでも、夜のパリの街をスクーターに乗って、映画出演数50本以上 & 2児の母、ガイエの自宅に足繁く通っていたという。スクープ数週間後、オランド大統領はバレリー・トリルベレール(48)と事実婚を解消した。
これまでフランスでは、英米と異なり、大統領などの権力者の私生活について報道するのはタブーとされてきた。彼らに愛人がいるのは当たり前、それをとやかく詮索するのは「野暮」。そう、奥さんがいても愛人を作るのはいわばエリゼ宮の伝統だった。50人以上の愛人がいたといわれ、うち少なくとも一人の間に子供のいたミッテラン大統領。記者からの質問に「ええ、娘がいますよ。それで?」と返したのは有名だ。また、「私が愛した女性はたくさんいた」と語っていたのはシラク大統領。エリゼ宮には夜な夜な違う女性が訪れ、40回以上も訪日している親日家シラクには、日本に愛人がいるとまことしやかに語られていた。
だが、状況は変わる。2度目の妻とW不倫で結ばれるも、彼女に支持者の実業家とニューヨークに駆け落ちされ、→復縁→離婚→速攻でスーパーモデルのカーラ・ブルーニと再婚という道をたどったサルコジ大統領。ここから、米国並みファースト・レディーに注目が集まり、カップルの「セレブ」感がどっと増した。その流れでの今回のオランド不倫騒動。「訴えるぞ」と権力振りかざすより、完全無視するくらいじゃなきゃ、「伝統」は守れない!?