コリン・ファースといえば「Mrダーシー」、「Mrダーシー」といえばコリン・ファースというくらい、ジェーン・オースティン原作のBBCドラマ「高慢と偏見」でのダーシー役はハマっていた。
10年前に放送されたというのに、未だ「コリン演じるMrダーシー」は、英国人女性の理想の男性像ベスト3に入る。
冬ソナのヨン様のごとく、愛されちゃっているのだ。
上背のあるがっしりとした体格に、知性と包容力がバランス良くにじみ出たハンサムじゃない顔が、妙にリアリティがあって、抵抗感なく「大人のいい男ね。素敵」となるのか。
英国版ティム・ロビンスといえなくもない。
ヘタすると俳優名を忘れてしまうくらい、「Mrダーシー」から脱皮できないというか世間が脱皮させてくれないコリン。
武田鉄也の金八先生か、高橋英樹の桃太郎侍かというくらい、DNAに役が刷り込まれているカンジで、名刺がわりとしては便利だが、ステレオタイプな役に陥りがちなのも確か。
映画「ブリジッド・ジョーンズの日記」なんて開き直ったか、Mrダーシーに似たマーク・ダーシーを演じたくらいだ。
しかし、45歳のコリンにとって「Mrダーシー」のイメージからは、いい加減卒業したいところ。
エマ・トンプソンと共演した子供向け映画「ナニー・マクフィー」や、激しい濡れ場もあるという新作「Where The Truth Lies」でのいかがわしいショウビス男役でイメチェンできるのか。
いっそ、007シリーズでジェームス・ボンドを演じてみるのはどうだろう。
じゃなければ、ジョン・トラボルタが復活したタランティーノ監督の劇画アクションとか。
それくらい強行策でいかないと、コリン構造改革は無理だろう。