北ロンドンのフィンチリーで生まれ育ったギリシア系ジョルジオ・キリアコス・パネイトウ、芸名ジョージ・マイケル。
早いものでワム! 解散から今年で20年、当時は不細工だが歌のうまい方がマイケルで、キャーキャーいわれてたのがアンドリューだった。
それを気にしてか、あちこち顔に手を入れいい男もどきになったところで、ソロ第1弾「フェイス」がドッカーンとメガ・ヒット。 男性フェロモンが全開した。
そのマイケルが1998年、ロスの公衆トイレで男性とコトを致している最中、覆面警官によってご用となる。「サン」紙のフロント・ページは振るっていて、ワム! の曲名にかけて「Zip Me Up Before You Go-Go」。後々マイケルがらみの話題でしばしば登場する表現となった。
この事件をきっかけに、カミングアウトしたマイケル。曲調が変わったためか、女性ファンが引いたのか、音楽的にはかつてほどの勢いがなくなった。
それと反比例するかのように、舌鋒鋭くなるマイケル。
「ミラー」紙で9.11テロ以降のブッシュとブレアを強烈に批判し、「サン」紙からバッシングに遭う。
返り刀で、今度はマイケルがテレビで「サン」紙のオーナー、マードックをやりこめて……、としばらくマスコミを賑わせてくれた。
また、ディナー・パーティーで廉価プロセス・チーズを出したロッド・スチュアートを世界一ケチな男と罵倒、恋人ケビン公認で7年間のうち、男娼含めて500人の男性と寝たと告白、引きこもるなと忠告したエルトン・ジョンに余計なお世話と声明文を出すなど、タガがはずれてしまったマイケル。
その減らず口を、あの極上の歌声に使ってほしいが。